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It is a long lane that has no turning.

 
 若い世代のエンジニアが自らの技術を世間に問うときに、小生が与えたい助言は、「非難」に対する対応のしかたを考えておきなさい、という点です。

 技術には、目的・前提・制限があるので、すべての人たちを満足することはできない。したがって、かならず、反論が出てくるし、「非難」も出てくる。「非難」に対して平然としていられるというのは、若い年齢では、まず、むずかしい。

 誉められたら、うれしくなって、貶されたら、落ち込む、というのでは、ほんらいの「自信」ではない。それは、「他信」にすぎない。エンジニアという職業を選択したのだから、「技術の正確さと適用のききめを改良する」ことを、つねに考えていれば良いのであって、よそみしないで、自らの技術を、まっすぐ、観るようにしてください。

 技術は、的確な目的を示して構造的に整っていれば、適用されて、「ききめ」が験証されるので、総体的な「評価」は、10年くらいしなければ、わからない「事後判断」です。ユーザは、「即効」を期待しますが、自らの技術を世に問うのであれば、改良を前提にして、長い目で観なければならない。確実な技術は、改良をかさねて、息が長い。「役立つ」ことを配慮して、つねに、改良をかさねていれば、言いがかり的な「非難」など無視すれば良いし、建設的な意見を、落ち着いて、聴くこともできるでしょう。それでも、「非難」が気になるなら、酒を飲んで、酔っぱらって、すべてを忘れて、寝ればいい(笑)。そして、次の日には、技術の改良に取り組んでください(ただし、二日酔いでないことを祈っていますが--笑)。

 
 (2005年 3月 8日)

 

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