このウインドウを閉じる

He loses the market for the toll.

 

 「Integrity」 は、「honest」 と同義です。すなわち、「表裏 (おもて ・ うら) がない」 という意味です。たとえば、或る主張 (A) をしている人が、或る場所では、「A である」 と言っていながら、ほかの場所では、「A ではない」 というふうに矛盾して言質 (げんち、pledge) を変える態度のことを、「integrity」 がないとか、「honeset」 ではない、と云います。

 ぼくが「下衆(げす)い」 奴と軽蔑する人物の1人が、ぼくに対して、「DFD など作成しても意味がない」 と言っていながら、かれの著作では、「DFD を、かならず、作成しなければならない」 というふうに記述している人物です。もし、ぼくに対して言ったことが、かれの本心であれば、かれは読者に対して嘘を言ったことになるし、もし、かれの著作のなかで記述したことが、かれの本心であれば、ぼくに対して嘘を言ったことになります。いずれにしても、読者あるいは ぼくを愚弄したことになるでしょう。

 或る事象に対して主張していたこと (「真」 であること) が、その事象が変化すれば、(変化に対応して、) 当然ながら、主張を修正するのは正しい。逆に、事象が変化したにもかかわらず、(変化を無視して、) 旧態然とした主張を言い続けることは、「継続性」 の順守にはならない--この考えかたは、会計原則でも、一般原則として、明記されています。
 問題視される点は、事象が変化していないにもかかわらず、「主張」を、転かすように (場当たり的に)、変転してしまう、という点です。

 こういう人物が、かれの著作のなかで、「referential integrity」 を推賞しているのですが、ぼくは苦笑してしまいます。
 ぼくは人物批評を悪趣味だと思っていて、酒の席でも、そういうことをしないのですが、前々回 ( 8月16日付)、「2人の 『下衆(げす)い』 人物を除いて」 と言ったのは、copycat 的な奴と integrity のない輩 のことを言及していました。

 ユーサ゛ のほうでも、ethics が崩れてきたのか、コンサルタント が copycat であっても、(システム 作りの低投資のなかで、) 「安価であれば」 という安直さが忍び込んでいるのではないか。「まがい物」は、所詮、「まがい物」です。コンヒ゜ュータ 業界が知的作業であるのならば--現実は、派遣を生業とする肉体労働かもしれないのですが (苦笑)--、知識が、高品質を実現しながら、提示・継承・改良されるように配慮していなければならないでしょうね。

 
 (2005年 9月 8日)

 

  このウインドウを閉じる