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Authority is never without hate. (Ronald F. Willetts)

 

 Bloomsbury Thematic Dictionary of Quotations の セクション authoritarianism のなかで、以下の文が私を惹きました。

    I am painted as the greatest little dictator,
    which is ridiculous -- you always take some
    consultations.

    Margaret Thatcher (1925- ) British politician and prime
    minister
    The Times, 1983

 
    As for being a General, well, at the age of
    four with paper hats and wooden swords
    we're all Generals. Only some of us never
    grow out of it.

    Peter Ustinov (1921- ) British actor.
    Romanoff and Juliet, T

 
 authoritarian とは favouring authority instead of individual freedom という意味なので、authoritarianism とは 「権威主義」 ということです。

 私 (佐藤正美) に対する非難として、ウェブ 上で、「独断的」 というふうに綴られたことがあるそうですが、私は 「独断的」 であったことは いちどもないと自負しています。というのは、私は、言説 (前提・推論・結論) を検討する場合には、かならず、debate を前提にしていて、賛否両論──自説と その反対論──を丁寧に吟味することを議論の旨としているので。私は、ひたすら、独断に陥らないように じぶんを見つめてきたつもりです。ただ、私は論を述べる場合、せっかちになることを認めます。その せっかちさが独断の匂いをさせているのかもしれない。

 私は、他人 (ひと) と話をしていて、相手が 「権威」 を笠に着た物言いをしたとたんに、強烈な嫌悪感を覚えます──まして、相手が 「権威」 を さりげないように ちらつかせた場合には、「ドアホ があ」 と悪態をつきたくなる。人前で悪態をつくのもみっともないので、心の中で次のように呟 (つぶや) きます 。

  He/She was given a power disproportionate to his/her modest mind.

 「御粗末な頭には不釣りあいの権力を与えられている」 ということ。勿論、その ひと が権力を持っていながらも人びとを包み込むような魅力を持っていれば、私は尊敬しますし、うらやましがるかもしれない──権力をうらやむのではなくて、その人柄を憧れます。

 権力を持ったひとが、open-minded であることを示そうとして、われわれ庶民のほうに、わざと降りてくる様も見苦しい。「権威」 のある地位に就いているのであれば、その地位を ひとつの 「機能」 として淡々と実践すればいいだけのことでしょう。

 
 (2011年 5月23日)

 

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