「TMの会」 プログラム このウインドウを閉じる
/ 2005年12月20日 / 

 

 佐藤正美の著作 「IT コンサルタント の スキル」 を教材にして、以下の キーワート゛ が、どういうふうに関連しているのか、という点を体系立てて説明しました。
 (118 ヘ゜ーシ゛ - 133 ヘ゜ーシ゛)

   流動資産 (当座資産、棚卸資産、その他の流動資産)/
   流動資産の評価 (為替換算、貸倒引当金、評価減)/
   貸倒見積もり (一般債権、貸倒懸念債権、破産更正債権)/
   評価減 (任意評価減と強制評価減)/
   棚卸資産の評価 (数量計算と金額計算)/数量計算 (継続記録法、実地棚卸法)、
   実査立会、棚卸減耗損/ 金額計算 (FIFO、LIFO、平均法)、棚卸評価損/
   棚卸評価損 (切り放し法、洗い換え法)/
   固定資産 (有形固定資産、無形固定資産、投資など)/
   有形固定資産 (費用性資産、減価償却と費用配分)/
   減価償却 (個別償却と総合償却)、個別償却 (定率法、定額法、生産高比例法)、
   減価償却と減耗償却 (なし崩し償却)/
   特別償却 (取替法、臨時償却、初年度特別償却、割増償却)/
   残存価額、耐用年数、備忘価額、評価勘定、評価性引当金、間接法と直接法/
   資本的支出 (資産価額の増加、耐用年数の延長)/
   無形固定資産 (法的資産、経済的資産 [ 営業権 ])/
   法的資産 (無体財産権、利用権、法律が保護している期間を限度として償却)/
   営業権 (有償取得あるいは合併による取得、商法上 5年以内に償却)/
   投資など (アキュミュレーション、アモーチセ゛ーション)/
   繰延資産 (創立費、開業費、新株発行費、社債発行差金、開発費、建設利息)/
   旧・試験研究費と研究開発費/
   負債の概念 (法的債務と損益計算的な計上対象 [ 負債性引当金 ])/
   偶発債務、「注記」/ 正常営業循環基準と 1年基準 (one-year rule)/
   引当金と積立金/ 評価性引当金 (資産の部) と負債性引当金 (負債の部)、
   負債性引当金 (製品保証引当金、退職給与引当金、修繕引当金など)/
   退職給与引当金、年金会計、旧・税法の繰入限度額/

 
 以上の キーワート゛ が、どういうふうに関連しているか、という体系は、tm-net に アッフ゜ロート゛ された 「講義録」 を参照して下さい。

 なお、以下の諸点に対して注意を促しました。

 (1) 監査意見の 2号限定は、すべて、低価法・減価償却法を使った 「非継続性」 が
   問題視されている。

 (2) 棚卸資産の評価法として、日本では、最終取得原価法 (最終仕入原価法) が
   中小企業の多くで使われているが、IAS は最終取得原価法を認めていない。

 (3) IAS では、低価法を強制適用としている。
   昔、正味運転資本が キャッシュ とされていた。正味運転資本を堅実に計算するには、
   流動資産となる キャッシュ の流入を保守的に評価すれば良い。つまり、流動資産に
   関して、低価主義を適用してきた 「慣習」 が成立していた。したがって、
   キャッシュフロー を重視する IAS では、強制評価減として低価法が適用されている。

 (4) 評価損の計上では、「洗い換え法」 が一般手続きである。

 (5) 金庫株 (自己株式) を 「その他の流動資産」 のなかで記述している書物は、
   新会計基準以前に出版された古い版なので、読まないこと。

 (6) 減価償却では、有形固定資産に対して間接法が使われ、無形固定資産に対して
   直接法が使われる理由は、無形固定資産は、取替を目的にしていないから。

 (7) 繰延資産を計上している企業の数は少ない。

 (8) 「持分 (equity)」 という用語を使うことが多いが--たとえば、債権者持分とか
   株主持分とか--、曖昧な概念である。たとえば、転換社債や ワラント 債 は、債権者
   持分とも株主持分とも考えられる。

 
 われわれ システム・エンシ゛ニア は、事業戦略に関与する システム を作るのだから、まず、会計の知識を習得していなければならない。モテ゛ル (modeling) の手法に夢中になっているのは システム・エンシ゛ニア の正しい職責ではないことを注意しました。ただ、われわれは、会計の専門家ではないので、具体的な仕訳に関しては、以下のような文献をてもとに置いて、つねに参照すれば良いでしょう (小生が使っている書物です。)

    「会計処理 カ゛イト゛フ゛ック」、吉野昌年 編著、清文社

 
 次回は、134ヘ゜ーシ゛ (資本会計) から読み下します。

 

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