「TMの会」 プログラム このウインドウを閉じる
/ 2007年10月31日 / 

 

 今回から、「モデ家」 の TMD (土勉会での正式名称は、「Project F」) を推敲します。

 「モデ家」 の TMD が示している特徴点は、「event」 の構成のなかで、認知番号は、その認知番号が指示する (one and only の) 「event」 のほかにも 「代用」 されている、という点です──言い換えれば、ひとつの認知番号が、いくつかの事態を示している、という点です。すなわち、コード (認知番号) が少ない、という点が特徴点です。

 そういう構成の特徴点は、以下の現象として現れます。

 (1) VE が多用されている。
 (2) サブセット (null を使った 「形式的 サブセット」) の階数が多い。

 コード が少ないときには、TMD を読むために、やや、工夫しなければならない。
 そのために、今回は、(コード が、ほとんど、ないような) TMD を読むための指針 (guideline) を示しました。

 
1. TMD の作りかた

  (1) 「真」 とされる集合を定立する (「F-真」の項であるとは限らない)。

  (2) [ 生成規則の適用 ] 「L-真」の項を構成する。
     (構文論で モデル を作成する。)

  (3) [ 指示規則の適用 ] 「L-真」の項に対して、「F-真」 を問う。
     (意味論で モデル を推敲する。)

 
 以上の作成手順に対応して、TMD を読むには、ふつう、以下の手順を辿ります。

2. TMD の読みかた

  (1) 「真」 とされる集合を確認する (「実存する」 コード を使って作られているか)。

  (2) 「event」 を読む。

   (2)-1 事業過程の流れ (正常事業循環) を確認する。

   (2)-2 「event」 の 「並び」 を験証する。(p ⇒ q に対して、q ⇒ p、¬p ⇒ ¬q)

  (3) 「resource」 を読む。

   (3)-1 ふたつの集合の関係を験証する。 (A ≠ B、A ⊂ B、A ⊃ B、A ∩ B、A = B)

   (3)-2 組の 「意味」 を確認する。(集合 オブジェクトと組 オブジェクト)

 
 そして、「最終的構成物 (L-真) が、どのような 「意味」 (F-真) を示しているか」 を問うのが、読みかたの コツ です。

 以上の読みかたは、「event」 が、比較的、はっきりと定立されているときの やりかた です──「中沢家」 の TMD を思い起こして下さい。「モデ 家」 の TMD は、「event」 が、null の形式的 サブセット を多用した構成なので──寧ろ、この構成が妥当かどうかを検証しなければならないので──、ふつうの読みかたができない。

 VE が多用されている構成や、形式的 サブセット が多用されている構成では、(事業過程・管理過程が環境適用力を強化するために、新たな コード 化を考慮して、) 「正しい集合」 を作る ちから が問われます。数学的に言えば、ちゃんとした 「同値類」 を作ることができるかどうか、という点が問われます──すなわち、(個体指示子がない状態のなかで、) いくつかの 「性質」 を前提にして、正しい外延 (集合) を作る ちから、つまり、──認知番号が付値されていないので、事業過程・管理過程のなかで、的確な──「F-真」 たる個体を作る ちから が問われます。

 そのための準備として、まず、「真とされる集合」 (実存する コード を使って作られた集合) を確認しました。その確認のなかで、以下の 2つの entity が 「意味論違反」 であることが明らかになりました。

 (1) 苦しまぎれに作った--笑--「月日」 entity。

 (2) 「取引」 entity {取引 コード、出版社記号、社名、住所}。

 
 ∀x (「すべての」 という概念──ここでは、「すべての」 entity に対して適用できる認知番号──) は、(数学では、論理式の 「対象」 になりますが、) 有限個の データ を扱う 事業過程 モデル では、真理関数として扱わない点に注意して下さい。

 TM は、認知番号を起点にして、「性質」 を記述する実体主義に立っていますが、(「T之字」 記法が示しているように、いっぽうで、) 「性質」 を起点にして 「個体」 を認知できる しくみ にもなっています。「モデ 家」 の TMD では、「VE および形式 サブセット」 が多用されているので、まず、実存する コード を使って 「個体→性質」 を確認したら、推敲では、「性質→個体」 を使いますので、述語論理の基本論理式 [ f (x) および R { x1, x2, ... , xn} ] を意識していて下さい。

 

 
 以上の検討の道筋は、tm-net に アップロード されている講義録を参照して下さい。

 

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