英語の ロシ゛ック >> 目次 (テーマ ごと)


 

 ▼ 英語の発想を養うには、以下の書物を読んで下さい。

 ● テ゛ィヘ゛ート の方法、カ゛リー&ヒ゛ト゛ル 共著、松本道弘 訳、産業能率大学出版部

 ● 国際感覚派の方法、松本道弘、主婦と生活社

 ● 知的対決の論理、松本道弘、朝日出版社

 ● ロシ゛ック の時代、松本道弘、PHP 研究所

 ● 知的対決の方法、松本道弘、産業能率大学出版部

 ● 英語で ロシ゛ック に強くなる、松本道弘、講談社

 ● THE Debater's GUIDE, James J. Murphy & Jon M. Ericson, Bobbs-Merrill Educational Publishing
  [ 英文 ] [ 高々 100ヘ゜ーシ゛程度なので、読みやすい ]

 

 (いわゆる 「英会話」 の域を超えて、) 「英語を話す」 ということは、どういうことなのか という点を知るためには、以上の書物を読んで下さい。

 



[ 読みかた ] (2006年 3月 1日)

 ぼくは、いま、この文を拙宅で綴っていて、上述した書物は (拙宅とはべつに借りている) 書斎のほうに置いてあり、それらの出版年度を確認することができないので、ぼくが それらの書物を読んだ時期を、曖昧な記憶のなかで辿ってみたら、たぶん、20年くらい前に、集中して読んでいたのではないかと思います。

 これらの書物を読んで、英語に対して、それまで抱いていた所感を ぼくは大幅に修正しました。ぼくが、それまでに知っていた英語 (学校教育の英語) は、英文学が主体でした。大学では、当時、「貿易英語」 の授業がありましたが、日本語の短文 (商業文) を英訳する程度の授業が週に 1回のみであって、英作文と云っても、それらの短文を組立て、せいぜい、A4 用紙で 1枚くらいの コレホ゜ン を作成するくらいでしたし、コレホ゜ン の構成は、商業慣用句例を上手に組み立てる ハ゜ターン 適用の稽古でしかなかった。

 ちなみに、当時、篠田義明教授の フ゜ロセ゛ミ 生になる チャンス を得て、英文法の基本 (冠詞・時制・助動詞・前置詞・仮定法) と Technical Writing の基礎を学習したことは、のちのち、非常に役立ちました。もっとも、当時は、或る知人が 「篠田先生の講義は評判が良いから、いっしょに取ろうよ」 と誘ったので フ゜ロセ゛ミ 生になったというのが真相ですが (笑)。篠田先生は、当時から、英文構成のなかで、logic の大切さを説かれていて、ミシカ゛ン 大学と共同で、「早稲田大学- ミシカ゛ン 大学 テクニカル ライティンク゛ 検定試験 (現、TEP Test)」 を日本に導入なさった Technical Writing の第一人者です。ただ、当時、英語を実際に使う機会のなかった学生の ぼくは、logic の大切さを実感することはなかった (苦笑)。

 logic の大切さを実感 (というよりも、痛感) したのは、RDB を日本に導入・普及する仕事に就いて、日本語を知らない米国人たちから、直接、技術を指導されたときでした。RDB の技術は、当時の ADR 社 (Applied Data Reseach) の天才的な エンシ゛ニア たちが指導してくれて、テ゛ータ 設計法は、恩師 Eric が、10年に及んで、mentor として、ぼくを指導してくれました--しかも、10年のつきあいのなかで、Eric は、2年間、ほぼ、on a one-to-one basis で指導してくれました (当然ながら、有名な コンサルタント であった Eric の指導は無料ではないので、ぼくの当時の上司 ヒ゛ル・トッテン 氏 [ アシスト 社 ] が払ってくださったことを感謝しております)。Eric が来日したとき、かれは日本の風習を初めて観て興味を抱いて、数々の 「why」 をぼくに投げてきました。たとえば、年末に--忘年会の季節だったのですが--、公の場所で酔っぱらいが多いことに驚いて理由を訊いてきましたし--欧米人の (あるいは、少なくとも、Eric の) 道徳観では、公の場所で、自意識を喪失するほど酔っぱらうというのは、「信じられない行為」 だったはずですし--、ほとんどの レストラン では--いちぶの高級 レストラン を除いて--、どの テーフ゛ル にも灰皿が置いてあって、たばこ (smoking) が野放図になっている理由を訊いてきました。これらの 「why」 に対して、「because」 を言えますか。

 あるいは、テ゛ィヘ゛ート では、なんらかの意見を主張するなら、かならず、理由を述べなければならない。つまり、「I think..., because...」 というのが意見を述べる基本形です。1つの主張は、かならず、証明されなければならないので、主張 (opinion) は、evidence と reasoning を使って組み立てられます。単純に言い切れば、「主張 (claim) = 事実 (data) + 証明 (warrant)」 です。それが 「立証責任 (burden of proof)」 ということです。こういう手続きを 「ふつうのこと」 として体得していなければ、logic を使えないでしょうね。意見を述べるなら、「I think..., becasue...」 「yes, becasue...」 「No, because...」 などの形式を自然に使うようになっていなければ、欧米の logic と対峙できないでしょう。多くの日本人が使う 「...と思う」 という言いかたは、英訳すれば、「I feel...」 にすぎないというのが (学校教育のなかで、小学校から英語が導入されたにもかかわらず、) 悲しい現実です。

 「Why?」 と問われて、理由を直ぐに言えないときに、「Why not?」 と切り返して、相手が理由を述べいるあいだに、みずからの理由を考える ゆとり がもてるようになったのは、logic に慣れてからも、さらに、のちのちになってからでした。

 




 「英語」 は 「言語」 である。言語を使うということは、生活様式そのものである。すなわち、英語を使う (あるいは、「単なる英会話の域を超えた」 英語を学ぶ) ということは、英語圏の人々の生活様式や思考のしかたを体感するということである。

 「佐藤正美の問わず語り」 のなかで、思考力を養うために、格言集や英英辞典を読むことを勧めたが、英語圏の人々の発想や 思考を理解するためには、以下に記載する書籍を 「拾い読み」 すれば良い。以下に記載する書籍は、それぞれが、ヘ゜ーシ゛ 数の多い本 であるが、断章を多量に集めてあるから、全編を通読するのではなくて、興味ある単語を起点にして、「拾い読み」 をすれば良い



 原書 (英文) を、いきなり、読むのではなくて、入門書として、次の 3 冊を読んで、英語圏の humor 感覚を理解して下さい。この 3 冊は、全編を読んで (通読して) 下さい。(記載順不同)

 

 ● 悪魔の辞典、アンフ゛ロース゛・ヒ゜アス 著、乾 幹雄 訳註、大学書林

 ● 新英和笑辞典、郡司利男 編、研究社

 ● 世の中がわかる法則の本、ハロルト゛・フェイハ゛ー著、奥津文夫・田中英史 共訳、北星堂書店



[ 読みかた ] (2006年 3月16日)

 Humor を、新英和笑辞典で調べたら、以下の 「定義」 が記述されていました。

  humor Something which, like history, repeats itself.

 そして、humorist として、以下の 「定義」 が記述されていました。

  humorist One who originates old jokes.

 
 この 2つの 「定義」 は組になっていますね。そして、これらの英文を訳したら、ニュアンス が 少々 ス゛レ るかもしれないですね。ぼくは、「like history, repeats itself --> originates old jokes」 の組を読んで、ニヤリ と笑いました。
 芥川竜之介は、「侏儒の言葉」 のなかで--しかも、「侏儒の言葉」 のなかで、いちばん初めに記述されている文なのですが--、以下のように語っています。

  太陽の下に新しきことなしとは古人の道破した言葉である。しかし、新しいことのないのは獨り太陽の下ばかりではない。
  天文学者の説によれば、ヘラクレス 星群を...(略)
  しかし星も我々のやうに流轉を閲すると云ふことは----兎に角退屈でないことはあるまい。

 芥川竜之介の示した人生様相が、humor、wit、joke、irony や sarcasm の生まれる土壌になっているように ぼくは思います。「笑い」 の性質を考えたら、ヘ゛ルクソン が取り組んだように、哲学的な テーマ になるでしょうね。人間以外の動物は、「みずからの失態」 を an object にして、「笑い」 飛ばすことがあるのかしら。ただ、生活のなかの the redicrous・the comical・the absurd として、なにを対象にして 「笑う」 かという点は、それぞれの文化のなかで違うようです。たとえば、日本人は、転んだときに、転んだ人も笑うし、他人が転んだのを観ていた人たちも笑うようですが、欧米人には、まず、この感覚は理解できないでしょう。

 米国は、多民族があつまっている社会ですし、階級社会ですし、「個」 を主張する社会です。そういう社会なので、対人関係のなかで生じる ストレス (圧迫感) を和らげる jokes・humor は、社交術として a must です。たとえば、フ゜レセ゛ンテーション をはじめる際には、joke の 1つを言うことが 「定番」 にもなっています。欧米の書店では、joke・humor の書物をあつめた本棚 (コーナー) もあるほどです。米国に出張したときに、大きな書店に出向いて、そういう書物を いくつか購入して下さい。ぼくは、米国を訪れたときには、かならず、書店に往って、(まず、コンヒ゜ュータ 関連の本棚の前に立って、書物のすべての背表紙を観て、どういう テーマ が話題になって、どういう書物が出ているのかを調べたあとで--コンヒ゜ュータ の書物は、まず、買わないのですが (笑)--、reference/dictinary の本棚に移って、「特徴ある」 辞典が出ていれば購入して、) 次に、joke・humor の本棚に移って、買い漁ります。

 日本人 (コンヒ゜ュータ 業界の人たち) が米国視察 ツアー に出向いたとき、ぼくは、コーテ゛ィネータ 兼通訳者として、たまに (年に一回か二回ほどの頻度で、数年間ほど、) 同行しましたが、米国人が フ゜レセ゛ンテーション する際、joke ではじめて、本職の通訳者は巧みな日本語にしていたのですが、日本人一行は笑わないし--ぼくは通訳者として同行しても、補助の通訳者であって、コンヒ゜ュータ 技術の詳細な説明になって、本職の通訳者が困ったときに、ぼくが助けるという役割だったのですが--、まるで、通夜に列席しているような感じでした (苦笑)。joke・humor を言うことを、日本人は 「ふまじめである」 とみなしているのかしら (謎)。
 「求道心」 という修行意識を抱いて、「まじめ」 であることは大切ですが、いっぽうで、「道」 に遊ぶ優雅な・知的な たわむれも大切だと思います。その優雅な・知的な たわむれの現れが joke/humor/wit ではないでしょうか。

 本 ヘ゜ーシ゛ で記載している書物に関して、個々に、それらを読んでほしいということではなくて、そういう類の書物 (joke・humor、anecdotes や quotations) を、多数、読めば良いということを示しています。本 ホームヘ゜ーシ゛ の 「問わず語り」 で記述しましたが、ぼくは、こういう アフォリス゛ム・one-liners を読むのが好きですし、「英借文」 の活用辞典として使うこともありますし、なによりも、思考力を鍛えるために、これらの書物は役立ちます。□

 




 

 ▼ anecdotes や quotations を集めた書物: 以下の書籍は、「拾い読み」 すれば良い。

 ● 2500 ANECDOTES FOR ALL OCCASIONS
  Edmund Fuller, PRENTICE HALL

 ● 6200+ WISE CRACKES WITTY REMARKS, & EPIGRAMS for All Occasions
  Edmund Fuller, WINGS BOOKS

 ● GOOD ADVICE
  William Safire & Leonard Safire, TIMES BOOKS

 ● Metaphors Dictionary
  Elyse Sommer with Dorrie Weiss, VISIBLE INK

 ● Webster's NewWorld DICTIONARY OF QUOTABLE DEFINITIONS
  Eugene E. Brussell, PRENTICE HALL

 ● THE INTERNATIONAL Thesaurus of Quotations
  Rhoda Thomas Tripp, THOMAS Y. CROWELL company

 ● HANDBOOK OF 20th CENTURY QUOTATIONS
  Frank S. Pepper, SPHERE REFERENCE

 ● The Oxford Dictionary of Modern Quotations
  Tony Augarde, OXFORD UNIVERSITY PRESS

 ● THEMATIC DICTIONARY OF QUOTATIONS
  Blueberry

 ● DICTIONARY OF BUSINESS QUOTATIONS
  Simon James & Robert Parker, HARPER COLLINS PUBLISHERS

 ● SOCIAL SCIENCE QUOTATIONS
  David L. Sills & Robert K. Merton, MACMILLAN

 ● Dictonary of Sulting Quotations
  Jonathon Green, CASSELL

 ● Theasury of RELIGIOUS QUOTATIONS
  Gerald Tomlinson, PRENTICE HALL

 

 

 ▼ ユーモア を集めた書物: 以下の書籍は、「拾い読み」 すれば良い。

 ● 5600 JOKES FOR ALL OCCASIONS
  Mildred Meiers & Jack Knapp, WINGS BOOKS

 ● 10,000 JOKES, TOASTS AND STORIES
  Lewis and Faye Copfland, DOUBLEDAY & COMPANY, Inc.

 ● More of the Best of MILTON BERLE'S PRIVATE JOKE FILE
  Milton Rosen, AVON BOOKS

 ● The Bill Gates Jokebook (volume one and two)
  B. Gutman 著、藤本裕之 訳, 株式会社 ヒ゛レッシ゛センター 出版局

  [ いわゆる 「業界 ネタ」、以下のような傑作の ユーモア が満載されている。

  "What does IBM stand for?"
  "I Built Microsoft."

 

 

 ▼ ことばの 「意味」 から逆に単語を引く辞書: 以下の書籍は、「拾い読み」 すれば良い。

 ● Bernstein's REVERSE DICTIONARY
  Theodore M. Bernstein, TIMES BOOKS

 

 

 ▼ 有名な演説や インタヒ゛ュー を集めた書物: 以下の書籍は、「拾い読み」 すれば良い。

 ● THE PENGUIN BOOK OF HISTORIC SPEECHES
  Braian MacArthur, PENGUIN BOOKS

 ● THE PENGUIN BOOK OF INTERVIEWS: an anthology from 1859 to the present day
  Cristopher Silvester, PENGUIN BOOKS

 

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