2005年 4月 1日 作成 計画部品表 (プラニング・ビル) >> 目次 (作成日順)
2009年 7月 1日 補遺  

 

 
1. 計画部品表 (プラニング・ビル)

 マスター・スケジュール (基準生産計画) の対象品目を定義したら、以下の構成を、計画部品表を使って記述する。

 (1) 見込生産用の構成
 (2) 受注生産用の構成

 
2. 見込生産の ファミリー 構成用計画部品表

 (1) 個々の製品に対して、セールス を予測するよりも、ファミリー として、セールス を予測するほうが、
   たやすい
。つまり、遠い将来まで予測するなら、品目の集合を、できるだけ、大きくする。

 (2)近い将来を予測するほど、予測は正確になる。
   つまり、個々の品目についての予測は、できるだけ、近い将来にとどめる。

 (3)見込生産の ファミリー に対して予測を実施し、個々の品目に対して、比率を使って、予測数値を
   割り当てる。

    3段変速の自転車(1,000台/週)
       ┣ 自転車 1 (10%)
       ┣ 自転車 2 (20%)
       ┣ 自転車 3 (15%)
       ┣ 自転車 4 (25%)
       ┗ 自転車 5 (30%)

 
┏━<<ファミリー 構成の基礎情報>>━━━━━━━━━━━━………………‥‥‥‥

┃ 部品番号(例えば、100-module2)、名称などの記述項目(たとえば、leather seatとか)
┃ 基準生産計画番号(たとえば、3)
┃ 品目番号  記述          使用比率
┃ 100-0124  共通部品          100
┃ 100-1103  21インチ・フレーム      60
┃ 100-1206  23インチ・フレーム      40

┗━━━━━━━━━…………………‥‥‥

 
3. 組立生産の ファミリー 構成用計画部品表

 組立生産の ファミリー 構成用計画部品表では、最終完成品を構成する オプション 品を示す。

  5段変速の自転車 (1,000台/週)
     ┣ 共通部品 (100%)
     ┣ フレーム
     ┃  ┣12インチ (50%)
     ┃  ┣22インチ (30%)
     ┃  ┗23インチ (20%)
     ┣ シート
     ┃  ┣ビニール (70%)
     ┃  ┗本皮 (30%)
     ┣ ハンドル
     ┃  ┣標準 (80%)
     ┃  ┗ドロップ (20%)
     ┗ 電灯
        ┣ハンドル (50%)
        ┗車輪軸 (50%)

 
4. 予測の繰り返し(forecast propagation)

 計画部品表を作らないのであれば──定期的に、或る数量の オーダー があるときなど──、
「予測の繰り返し」を使う。すなわち、予測の間隔を定義して、予測数量を記入する。

 (1) 予測数量 (the quantity to be forecasted)
 (2) 予測間隔 (the interval between forecasts)





[ 補遺 ] (2009年 7月 1日)

 「計画部品表 (プラニング・ビル)」 とは、ひとつの まとまった組立品に対して、仮想の番号──この番号を、「キット・ナンバー」 と云いますが──を付与して構成された BOM のことです。すなわち、「集合と、その メンバー」 という観点で云えば、「集合」 に対して認知番号を付与するということ。したがって、「集合」 が的確に構成されていれば、いちいち個々の メンバー を対象にしなくてもいいので、計画対象の数を減らすことができるという利点があります。本 エッセー では、ファミリー に対して、計画部品表を構成する例を示しましたが、ほかにも、なんらかの 「キット」 を構成できる単位であれば適用できる概念です。数学的に云えば、「クラス」 概念を適用したと思っていいでしょう。

 propagation は 「波及、継承、伝搬」 という意味なので、「繰り返し」 というふうに翻訳しましたが、「予測の繰り返し」 を単純に言えば、それぞれの週ごとに いちいち計画しないで、「かくかくの数量を、しかじかの間隔で──すなわち、しかじかの週ごとに──計画する」 ということ。





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