2001年 5月13日 作成 CD-ROM 版の百科事典を読む >> 目次 (テーマごと)
2006年 7月16日 補遺  



 TH さん、CD-ROM 版の英和辞典を使うようになりましたか。
 きょうは、CD-ROM 版の百科事典について話しましょう。
 あなたは、以前、或る研究テーマが与えられたら、どこから手をつけたら良いのか、わからない、と言っていましたが、まさに、そういうときにこそ、百科事典を使えばいいでしょう。以下の 3つの百科事典をお薦めします。

  (1) 平凡社世界大百科事典
  (2) ブリタニカ 国際大百科事典 (小項目編)
  (3) THE NEW GROLIER ELECTRONIC ENCYCLOPEDIA

 (1) は CD-ROM 版、(2) と (3) は EB 版です。
 (1) と (2) は値段が非常に高いのですが、古本屋に行って探せば、安価にて入手することができるでしょう。

 [ 補筆 ] (2002年 3月20日) 「britannica 2001」 (CD-ROM 版) も お薦めします。(\15,000)。

 
 以下の文章を例にしてみましょう。

  「コンサルタント としての 『型』 は、コンサルタント であるかぎり、だれでも同じであるが、」

 さて、「型」 ということばを、平凡社世界大百科事典を使って調べてみて下さい。そうとうの情報を得ることができるでしょう。そして、大切な点は、「関連項目」 を 「芋蔓式に」 調べる、ということです。(1) も (2) も 「関連項目」 を記載しているので、極めて役立つ。(「通説」 をまとめた) 簡単な レポート を作成するなら、百科事典を使えば、すぐに作成することができるでしょう。そして、百科事典から得た 「主要概念」 (や 「重要細目」 や 「人名」) を起点にして、(WWW の文献検索 サイト を使って) 専門書を探せばいいでしょう。

 (3) を使って、「Beethoven」 を調べてみて下さい。
 多量の英文が記述されているでしょう。社会人が英語を勉強しようとすれば、まとまった一冊の (英文の) 書物を読み切る時間的余裕がないというのが実状ですが、細切れの空き時間のなかで、英文の百科事典を たびたび読めば効率的・効果的です。一日に 3回ほど、百科事典を読む癖をつければいいでしょう。□

 



[ 補遺 ] (2006年 7月16日)

 仕事以外の一般知識を得るために日本語で綴られた百科事典を読んだり、あるいは、英語を学習するために英文の百科事典を読んでいる人たちは、私のまわりでもいらっしゃいます。百科事典ではないですが、国語辞典を拾い読みなさっていらっしゃる人たちも私は知っています。たとえば、フランス 語の ラルース 辞典を読んでいるひとを私は知っています。そういう人たちは、私が本 ページ を綴る以前から、そういう読書をなさっていらっしゃたので、私の文が、そういう学習を促した訳ではない。

 私は、英文の百科事典を読むことが多かった。私が百科事典を読むようになったのは、本 ホームページ のほかの所で述べましたが、加藤周一氏著 「頭の回転をよくする読書術」 を読んでからです。それまでは、百科事典を単なる 「断片的な知識の寄せ集め」 としかみなしていなかった。百科事典で調べた 1つの概念を起点にして、関連項目を芋蔓式に読んで、知識を拡張しながら まとめる愉しさを知ったのは、「頭の回転をよくする読書術」 を読んでからです。

 中学校・高等学校では、辞典の使いかたを もっと指導すべきではないか。授業単位でいえば、1時間を 1コマ とすれば、2コマ (2時間) ほどを 「辞典の使いかた」 に充てるべきではないか。まず、1時間を費やして、辞典・事典の種類や ことばの定義法や 類語・関連語・反対語や 例文の選択法や 関連項目を芋蔓式に調べる法を教えて、もう 1時間で、辞典・辞典の使いかたを実演するという指導がされるべきではないか。学校を卒業して就職した いわゆる 「社会人」 でも、辞典・事典の 「効果的・効率的な」 使いかたを知らない人たちが意外に多いようです。

 私が中学生の頃--いまから 40年ほど前ですが--、入学祝いとして、万年筆や辞典や百科事典を贈ることが多かったようです。あるいは、成人式の祝いでは、国語辞典を贈ることが習わしとなっていたようです。ただ、祝いとして、辞典を貰っても、辞典の使いかたを知らなかったので、贈り物は 「white elephant (持て余し物)」 にしかならなかった (苦笑)。辞典の使いかたを知らなかった (学校で教わっていなかった) し、高校生の頃に国語辞典を すでに購入していたので、成人式の祝いとして国語辞典を貰っても、邪魔な書物が 1つ増えたにすぎなかった。

 私が育った家庭は、(極めて貧乏という訳ではなかったけれど、) 裕福でもない状態でした。私には 1人の弟がいますが、(いまは亡き) 父にとって、息子 2人を東京の大学 (私立) に入学させるのは金銭的に辛かったと思う。ただ、私が書物を買いたいときに、父に金銭をせがんでも、父は、一度も断ったことがなかった。父は、「学者が一生を費やして追究した知識を、数千円で購入できるのなら、安い買い物だ」 と言って、辛い家計のなかから書籍代を常に工面してくれました。父の寛大さに私は甘えて、「書籍を買う」 とウソ を言って、父に金銭をせびって酒代に流用したこともありましたが (笑)。

 辞典・辞典は、学問のなかで 「通論」 といわれる知識を網羅的に まとめた書物ですから、きわめて上質な書物ですし、一国の文化を示す書物でしょうね。辞典・事典は、使いかた次第では、「概念」 を どのようにしてまとめるのか を指導してくれる書物です。

 幸いにも、膨大な数多い辞典・事典群を、1台の パソコン のなかに収録したり、1台の小型な電子辞書として携帯できる時代に われわれは住んでいます。鞄のなかに、膨大な知識を携帯できる時代ですし、ウェッブ上にも、膨大な知識が記載されている時代に われわれは住んでいます。通勤の電車のなかで、百科事典を読むことのできる時代です。忙しいから読書する時間がないというのは言い訳にもならないでしょうね。




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  佐藤正美の問わず語り