経営学(中級編) >> 目次 (テーマごと)


 

 ▼ 中級編

 ● 経営学原論、山本安次郎・加藤勝康、文眞堂(★)

 ● 近代日本経営史の基礎知識 [ 増補版 ] 明治維新期から現代まで
  中川敬一郎・森川英正・由井常彦 編、有斐閣ブックス(★)

 ● 年表で見る 日本経済の足どり [ 昭和31年度〜平成12年度 ]、加藤治彦 編、財経詳報社(★)

 ● 経営人材形成史 [ 1945〜1995年の展開分析 ]、小山田英一・服部 治・梶原 豊 共著、中央経済社

 ● THE EFFECTIVE EXECUTIVE, Peter F. Drucker, HEINEMANN(★)

 ● INNOVATION AND ENTREPRENEURSHIP, Peter F. Drucker, HARPER & ROW PUBLISHERS

 ● MANAGEMENT, Peter F. Drucker, HARPER & ROW PUBLISHERS

 ● STRATEGIC PLANNING, George A. Steiner, FREE PRESS

 ● HOW TO MEASURE MANEGERIAL PERFORMANCE, Richard S. Sloma, MACMILLAN PUBLISHING

 ● IMAの管理会計指針、米国管理会計人協会 著、西澤 脩 訳、白桃書房

 ● 戦略策定--その理論と手法
  ホファー・シュンデル 共著、奥村昭博・榊原清則・野中郁次郎 共訳、千倉書房

 ● [ 新訂 ] 競争の戦略、M.E.ポーター 著、土岐 坤・中辻萬治・服部照る夫 共訳、ダイヤモンド社

 ● 経営戦略立案ハンドブック、デービッド A. アーカー 著、今枝昌宏 訳、東洋経済新報社

 ● コトラーのマーケティング・マネジメント [ ミレニアム版 ]
  フィリッフ゜・コトラー 著、恩藏直人 監修、月谷真紀 訳、ピアソン・エデュケーション

 ● デリバティブ入門
  ジョン・ハル 著、三菱銀行商品開発部 訳、(社)金融財政事情研究会
  [ この本を所蔵しているので紹介するが、小生(佐藤正美)は読破していない。専門外なので、読書は途中で挫折した。
    ただ、デリバティブ取引を学習したい人々のために掲載することにした。
]

 ● 初めてのオプション理論、中村健一郎 著、近代セールス社
  [ この本は 「入門編」 のなかに記載したほうがいいのでしょうが、小生にとっては、この領域は「てごわい」ので、「中級編」 としました。]

 ● デリバティブ入門、小島秀雄・小川真路 訳、経済法令研究社
  [ 「An Introduction to Derivatives」(ロイター・ファイナンシャル・トレーニンク゛シリース゛)の翻訳。]

 ● 実用・経済計算、日比宗平 著、日本生産性本部

 ● 米国 [ 最新 ] ビジネスモデル特許 564
  大森・矢口国際特許事務所、コンセフ゜トテ゛サ゛イン研究所、実業之日本社



[ 読みかた ] (2006年 6月 1日)

 前掲書のなかで お薦めは、以下の2冊です。

  (1) 経営学原論、山本安次郎・加藤勝康、文眞堂

  (2) THE EFFECTIVE EXECUTIVE, Peter F. Drucker, HEINEMANN
     (「経営者の条件」 という翻訳が出版されています。)

 (1) は、「原論」 という書名が付けられているように、経営学を統一的・整合的に説き明かす理路を試みている研究書です。したがって、一般読者向けに綴られた ミーハー 本と比べて、読みやすいとは言えないのですが、経営学の 「ものの見かた」 を追究しているので、読めば読むほど価値のある (考える視点を提示してくれる) 書物です。私は経営学者ではないので、この書物に対する学術的価値を語るほどの専門知識を持っていないのですが、この書物が提示している事業過程・管理過程・組織過程の捉えかたから学んだことは多かった。学術書なので、経営学を専門にしていない人たちには読みやすいとは言えないのですが、ぜひとも、読んで下さい。

 (2) は、ピーター・ドラッカー 氏の著作のなかで、私が一番に好きな書物です。かれの著述を集めた 「Management」 も、お薦めしたいのですが、なにせ、ページ数の多い英文書なので、よほど、ピーター・ドラッカー 氏の考えかたに興味を抱いた人でなければ読み通すことはできないでしょうが--ひょっとしたら、この 「Management」には、翻訳本が出版されているかもしれないけれど--、(2) は、かれの考えかたを簡潔に示していると思います。(2) では、効果的と効率的が対比されて、効果的であることが executive の使命であることを主張しています。ピーター・ドラッカー 氏の主張を そういうふうに言い切ってしまえば、このエッセーを読んでいる人たちには、「そんなことは当たり前なことだ」 と言われそうですが、かれの文体は、読んでいて、われわれが当然と思い込んで見過ごしている点を ハッ と思い知らされる点が多いので、私の下手な意見などを参考しないで、ぜひとも、かれの著作を直接に読んで下さい。

 経営戦略を学習するのであれば、以下の書物は、最低限、読むべきでしょう。

  (1) STRATEGIC PLANNING, George A. Steiner, FREE PRESS

  (2) 戦略策定--その理論と手法、ホファー・シュンデル 共著、奥村昭博・榊原清則・野中郁次郎 共訳、千倉書房

  (3) [ 新訂 ]競争の戦略、M.E.ポーター 著、土岐 坤・中辻萬治・服部照る夫 共訳、ダイヤモンド社

  (4) 経営戦略立案ハンドブック、デービッド A. アーカー 著、今枝昌宏 訳、東洋経済新報社

 経営者 (top management) でない われわれが経営戦略を学習しても、(企業戦略に関する) 経営戦略の技術を実地に使う機会などないと思うのですが、実際、情報システム・コンサルタントをしている私も、企業戦略に関与したことは一度もありません。企業戦略は経営コンサルタントが関与する領域でしょうね。ただ、企業戦略を起点にして編成された事業戦略には、情報システム・コンサルタントは関与することがあります。そして、さらに、業務戦略に対しては、まさに、コンピュータ・システムが大きく関与します。私は、仕事上、事業戦略・業務戦略に関与しますので、それらの戦略を編成する源たる経営戦略が、どういう事物・事象に対して、どのようにして作られるのか を知っていれば役立ちますので、学習した次第です。

 「実用・経済計算」 (日比宗平 著、日本生産性本部) も、ぜひとも、読んでほしい書物なのですが、版が古いので、もう絶版になっているかもしれない。この書物でなければならないというのではなくて、複利計算をはじめとした経済計算に関する書物を、かならず、読んで下さい。現代の会計学は、DCF (Discounted Cash Flow、割引現在価値の計算、実質的には複利計算の構造と同じ) を知らなければ、まず、理解できないでしょう--たとえば、リース会計・年金会計・デリバティブ取引などは、複利計算を知らなければ、具体的な取引を知ることができないでしょうね。また、投資の経済的効用も複利計算を知らなければ理解できないでしょう。

 



 なお、ビジネスモデル特許については、「関連リンク集」を参照されたい。




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