クラシック音楽鑑賞 >> 目次 (テーマ ごと)


 私 (佐藤正美) は、クラシック 音楽を聴くことを趣味の 1つとしている。
 最近、演奏会に出向くことがなくなったが、一時、まいつき、生の演奏を聴いていた。演奏会に往かなくなった理由は、いっぽうで、能楽堂のほうに出向くことが多くなったからである。クラシック 音楽の演奏会と能楽公演の 2つともに、まいつき、出向くほどの余裕は時間的にも金銭的にもない。

 クラシック 音楽の CD (compact disc) は 400枚ほど所蔵していると思う (数を正確に調べたことがない)。
 CD の興味深い聴きかたとして、曲の年代順に聴くことをお薦めします。音楽構成の変化を聴きとることができるでしょう。
 いずれ、所蔵している CD の一覧表を、「読書案内」 のなかに記載してみようと思っています。

 小生のすきな音楽家は、モーツァルト と ベートーヴェン です。
 モーツァルト の ピアノ・コンチェルト と ベートーヴェン の交響曲がすきです。
 モーツァルト の ピアノ・コンツェルト は、どれを聴いても、感動します。ただ、モーツァルト が 「わかる」 ようになった年齢は、40歳をすぎてからです。それまで、モーツァルト の作品を聴いていても、(モーツァルト は、世間では 「天才」 と言われているのですが) 感応できなかった。今では、彼の大 ファン です。

 ハイドン、メンデルスゾーン と ブルックナー もすきです。
 バッハ (Johann Sebastian Bach) と マーラー は、正直言って、まだ、「わからない」。



[ 読みかた ] (2008年 2月16日)

 若い人たちが 芸能人やロック・ポップの歌手に熱狂するように──私も、若い頃、「グループ・サウンズ」 に熱狂しましたが──、いまの私は、音楽家 (とくに、オペラ 歌手) と数学者に対して、ミーハー 的な ファン です。「ファン である」 という心理では、私は若い人たちと同じです。私は、オペラ 歌手に対して、文句無しに 「めろめろ」 になってしまいます。オペラ 歌手には──男性であれ女性であれ、たとえ、大きな声量を出すために太めの体躯であっても──なにかしら、セクシー さを感じます。

 クラシック 音楽の CD を 400枚ほど所蔵していると綴りましたが、ほかにも、クラシック 音楽の カセット・テープ を 数百本ほど所蔵しています。クラシック 音楽を CD で聴いていると、どうも、「しっくりとこない」。というのは、CD では、中音域が強すぎるようです──バイオリン の曲を聴いているときに、とくに、そう感じます。デジタル か アナログ か、という争点を ここで語ろうとは思っていないのですが、アナログ に関して、私が困っている点は、たとえば、本格的な カセット・デッキ が、もう、入手できなくなった点です。数年前に、20数万円する カセット・デッキ を買い替えようと思ったのですが、すでに、製造されていなくて、「在庫」 を探してもらって、なんとか、10数万円の デッキ を入手した次第です。ラジカセ と本格的な コンポ では、当然ながら、「音」 がちがいます。そうかといって、「うさぎ箱」 のわが家では、本格的な スピーカー を設置することができないので、ほどほどの スピーカー (20万円弱) で我慢しています。コンポ の構成で私が失敗した機器は、アンプ です。昔、私は、ビデオ で映画を観ることが多かったので、音楽専用の アンプ ではなくて、AV 兼用の アンプ を買いましたが、いまにして──最近、ほとんど、ビデオ を観なくなったので──、音楽専用の アンプ にすれば良かったと後悔しています。「音楽を聴くこと」 を趣味にしているひとは、コンポ の構成にこだわるようですが、「うさぎ箱」 の わが家では、コンポ にこだわっても、その性能をひきだせる環境ではないし、防音部屋を作るほどの金銭的余裕も私にはないので、ほどほどの コンポ で──それでも、60万円から 80万円ほどを費やしていると思いますが──我慢しています。

 私は、正規の音楽教育をうけていないので、スコア (総譜) を読むことができない。愚息たち (三人) は、幼稚園の頃から ピアノ を習っていて、リトミック を訓練されて、絶対音感をとるようです──ただ、愚息たちは、スポーツ のほうに興味がいって、ピアノ の練習を離れてしまったので、わが家の ピアノ は、部屋の オブジェ になってしまいました、、、だれか音楽を続けてほしかったのですが。最近、長男 (高校二年生) が、急に、ふたたび、ピアノ を弾きだしたのですが、「(ピアノ から長く離れていて、運指法の練習をしていなかったから) もう、弾けないなあ」 と言っていました。私は、音楽に興味を抱いていながら、楽譜を読むこともできないし、演奏することもできないので、楽器を演奏できる人たちが うらやましい。したがって、ここに記載した 「基礎理論」 の書物は、あくまで、楽譜・楽器の構成・性質について、シロート なりに知識を得るためであって、それらの書物を読んだからと言って、音楽を体得している人たちと同じ レベル で理解しているという訳ではない点を正直に綴っておきます。私が音楽を鑑賞しているといっても、作品の作りかた (楽譜) を ちゃんと理解して、演奏技術を ちゃんと理解して、作品を味わっている訳ではなくて、生の演奏や CD を聴いて、作品に感応したので、その作品の作りや演奏法を知りたいという ミーハー 的な興味にすぎない。作品 (あるいは、演奏) に感動したら、その感動を、そのまま、大事に仕舞っておけば良いのですが、「もっと知りたい」 という思いが、シロート をかきたてているのでしょうね。ただし、私は、作品・演奏に対して、なまじの批評をするほどの無粋ではない。感動した作品・演奏に対しては、「スゲー」 としか言いようがないです。

 クラシック 音楽を まいにち 聴いていますが、若い頃は、シンフォニー を好きだったのですが、40歳なかばを超えて、ピアノ・コンチェルト を好むようになってきました。弦楽奏は、いまも、まだ、私の感性に響かないようです。

 私が尊敬している哲学者 ウィトゲンシュタイン は、クラリネット を演奏できました。かれの父親は、オーストリア で財をなした大富豪でした。ウィトゲンシュタイン 家は音楽愛好家で、ウィトゲンシュタイン 家の晩餐会には、ブラームス や マーラー が演奏したそうです。ウィトゲンシュタイン の兄のひとりは、ピアノ演奏家で、第一次世界大戦で右手を失ったのですが、ラヴェル が かれのために、「左手のための ピアノ協奏曲」 を作っています。
 そういう環境で育った ウィトゲンシュタイン は、音楽を身近に感じていたのでしょうね──かれは、シンフォニー を口笛で吹いていたそうです。

 映画 「サウンド・オブ・ミュージック」 のはじまりの シーン で、上空から森林が映しだされて、カメラ の視点が次第に降りてきて、ジュリー・アンドリュース が以下の歌を唄いながら丘に現れます。

    The hills are alive with the sound of music
    With the songs they have sung
    For a thousand years.

 この自然さを、私は、ふだんの生活のなかで持ち続けたいと思っています。
 そして、いっぽうで、ドビッシー が以下のように言った、音楽の 「人工的な」 うつくしさを私は賛嘆しています。

    Music is the arithmetic of sounds as optics is the geometry of light.

 そして、それらの ふたつの文を融かしたように、シュナーベル (ピアニスト) は、以下の ことば を遺しています。

    The sonatas of Mozart are unique: they are too easy for children, and too difficult for artists.

 ショパン は、以下の遺言をのこしています。

    私の思い出にモーツァルトの曲を弾いてください。

 さて、私が世を去るときに、もし、告別式で音楽を流してもらうとしたら、いったい、どの曲を選ぶだろうか、、、。
 たぶん、モーツァルト か シューベルト のいずれかの ピアノ 曲でしょうね。





 ▼ [ 作曲家に関する概説書、作曲家が綴った手紙など ]

 ● 音楽の手帖 バッハ、青土社

 ● 音楽の手帖 モーツァルト、青土社

 ● モーツァルト の手紙、吉田秀和 編訳、講談社学術文庫

 ● アマデウス モーツァルト 点描、ハーバード・クッファーバーグ 著、横山一雄 訳、音楽之友社

 ● モーツァルト 音楽における天才の役割、H.C. ロビンズ・ランドン 著、石井 宏 訳、中公新書

 ● モーツァルト の光、アドルフ・ボショ 著、大久保喬樹 訳、白水社

 ● 音楽手帖 ベートーヴェン、青土社

 ● ベートーヴェン を求めて、吉田秀和、白水社

 ● ベートーヴェン 音楽 ノート、小松雄一郎 訳編、岩波文庫

 ● ベートーヴェン 書簡集、小松雄一郎 訳編、岩波文庫

 ● 音楽手帖 ショパン、青土社

 ● ショパン (大音楽家 人と作品 7)、河上徹太郎、音楽之友社

 ● 音楽と音楽家、シューマン 著、吉田秀和 訳、岩波文庫

 ● 音楽手帖 ブルックナー、青土社

 ● チャイコフスキー、クーニン 著、川岸貞一郎 訳、新読書社

 


 ▼ [ 基礎理論 ]

 ● 音楽の基礎、芥川也寸志 著、岩波新書

 ● 新訂 音楽家の基礎練習、パウル・ヒンデミット 著、坂本良隆・千蔵八郎 共訳、音楽之友社

 ● 音楽の理論 (音楽鑑賞講座)、諸井三郎、音楽之友社

 ● 楽譜のしくみ 二訂、西原弦志 著、音楽之友社

 ● やさしい楽譜の読み方、田村しげる 著、シンコー・ミュージック

 ● 子どもと一緒に学ぶ やさしい楽譜の読み方、相原末治 著、音楽之友社

 ● 楽典ノススメ、青島広志、音楽之友社

 ● 楽典 (音楽家を志す人のための)、菊池有恒 著、音楽之友社

 ● 作曲入門講座 T・U、林 光・間宮芳生・岡田和夫 共著、音楽之友社

 ● 指揮法の基礎、安藤芳亮 著、音楽之友社

 ● 指揮法教程、斉藤秀雄 著、音楽之友社

 ● 指揮の芸術、ワインガルトナー 著、伊藤義雄 訳、音楽之友社

 ● オーケストラ、アラン・ルヴィエ 著、山本 省・小松敬明 共訳、文庫 クセジュ

 ● 管弦楽、ルイ・オベール マルセル・ランドスキ 共著、小松 清 訳、文庫 クセジュ

 ● 楽器楽入門 オーケストラ の楽器たち、金光威和雄 著、音楽之友社

 


 ▼ [ 音楽史 ]

 ● 音楽史、A. アインシュタイン 著、大宮真琴・寺西春雄・平島正郎・皆川達夫 共訳、ダヴィッド 社

 ● わたしの音楽室 LP300選、吉田秀和、新潮社

 ● 音楽の歴史、ベルナール・シャンピニュール 著、吉田秀和 訳、文庫 クセジュ

 ● 音楽のたのしみ U (音楽のあゆみ/ ベートーヴェンまで)、ロラン・マニュエル 著、吉田秀和 訳、白水社

 ● 音楽のたのしみ V (音楽のあゆみ/ ベートーヴェンから今日まで)、ロラン・マニュエル 著、吉田秀和 訳、白水社

 ● 目で見る音楽史、G. キンスキー、門馬直衛 訳、音楽之友社

 


 ▼ [ 音楽一般の解説書 ]

 ● 音楽との対話、猿田 悳 著、朝日出版社

 ● 音楽する精神 人はなぜ音楽を聴くのか?、アンソニー・ストー 著、佐藤由紀・大沢忠雄・黒川孝文 訳、白揚社

 ● 音楽して生きたい! 音を聞く・創る・・・仕事にする、エリザベス・スウェイドス 著、中島伸子 訳、白揚社

 ● 音楽を愛する友へ、フィッシャー 著、佐野利勝 訳、新潮文庫

 ● 音楽のよろこび、L. バーンスタイン 著、吉田秀和 訳、音楽之友社

 ● 音楽のたのしみ T (音楽の要素)、ロラン・マニュエル 著、吉田秀和 訳、白水社

 ● 音楽 展望と批評 (1、2、3)、吉田秀和、朝日文庫

 ● 音楽鑑賞入門、ジョン D. ホワイト 著、川島正二 訳、日本放送出版協会

 ● 音楽鑑賞のすべて、音楽之友社

 ● チャート 式 クラシック 鑑賞術、石多正男、春秋社

 ● クラシック の快楽 キーワード 事典、キーワード クラシック 編集部 編、洋泉社

 ● 悦楽 クラシック 音楽講座 (グラス を傾けながら聴きたい CD 100選)、片桐卓也 著、KK ロングセラーズ

 ● クラシック 辛口 ノート、渡辺和彦、洋泉社

 ● 分析的演奏論、ヒューエル・タークイ 著、三浦淳史 訳、音楽之友社

 ● オペラ の本 (別冊宝島 EX)、宝島社

 


 ▼ [ 名曲解説 ]

 ● 一枚の レコード、吉田秀和、中公文庫

 ● 名曲解説全集 1 交響曲 (上)、音楽之友社

 ● 名曲解説全集 2 交響曲 (下)、音楽之友社

 ● シューベルト の歌曲をたどって、フィッシャー・ディースカウ 著、原田茂生 訳、白水社

 ● オペラ史 (上・下)、D.J. グラウト 著、服部幸三 訳、音楽之友社

 ● 日本童謡全集、三瓶政和一朗 編、音楽之友社

 ● これが クラシック だ 音楽入門決定版、諸井 誠、ON BOOKS (音楽之友社)

 ● 名曲 ガイド 101、志鳥栄八郎、ON BOOKS (音楽之友社)

 ● 交響曲名曲名盤 100、諸井 誠、ON BOOKS (音楽之友社)

 ● ピアノ 名曲名盤 100、諸井 誠、ON BOOKS (音楽之友社)

 ● 室内楽名曲名盤 100、大木正興・大木正純、ON BOOKS (音楽之友社)

 ● ヴァイオリン/チェロ の名曲名演奏、渡辺和彦、ON BOOKS (音楽之友社)

 ● CD 名曲名盤 100 交響曲、小石忠男、ON BOOKS (音楽之友社)

 ● クラシック の名曲・名盤、宇野功芳、講談社現代新書

 ● 新版 クラシック の名曲・名盤、宇野功芳、講談社現代新書

 ● 名演奏の クラシック、宇野功芳、講談社現代新書

 ● 協奏曲の名曲・名盤、宇野功芳、講談社現代新書

 ● クラシック 名曲ものがたり集成、志鳥栄八郎、講談社 α 文庫

 ● クラシック 不滅の名曲名盤、志鳥栄八郎、講談社 α 文庫



 ▼ [ 演奏家に関する解説書 ]

 ● 世界の ピアニスト、吉田秀和、ラジオ 技術社

 ● 世界の指揮者、吉田秀和、ラジオ 技術社

 ● 偉大な指揮者たち (指揮の歴史と系譜)、H.C. ショーンバーグ 著、中村洪介 訳、音楽之友社

 ● フルトヴェングラー と巨匠たち (音楽 ブックス 2)、芸術現代社

 ● 名指揮者 50人 (音楽 ブックス 6)、芸術現代社

 ● 指揮者の光芒 キーワード 事典、キーワード 事典編集部編、洋泉社

 ● 指揮者と オーケストラ キーワード 事典、キーワード 事典編集部編、洋泉社

 ● 指揮者と オーケストラ、200 CD 指揮者とオーケストラ 編集委員会 編、立風書房

 ● 素顔の オーケストラ、アンドレ・プレヴィン 編、別宮貞徳 訳、日貿出版社

 


 ▼ [ フルトヴェングラー の著作、伝記 ]

 ● 音と言葉、芦津文夫 訳、白水社

 ● 音と言葉、芳賀 檀 訳、新潮文庫

 ● 音楽を語る、門馬直美 訳、東京創元社

 ● 音楽 ノート、芦津文夫 訳、白水社

 ● フルトヴェングラー の手記、芦津文夫・石井不二雄 訳、白水社

 ● フルトヴェングラー 音楽と政治、クルト・リース 著、八木 浩・芦津文夫 訳、みすず書房

 ● フルトヴェングラー の生涯、ハンス=フーベルト・シェンツェラー 著、喜多尾道冬 訳、音楽之友社

 


 ▼ [ 辞典、事典 ]

 ● ラルース 世界音楽事典、福武書店

 ● 音楽中辞典、音楽之友社

 ● 200 クラシック 用語事典、200 クラシック 用語事典編集委員会 編、立風書房

 ● 世界の オーケストラ 辞典 (音楽 ブックス 9)、芸術現代社

 ● クラシック 音楽鑑賞事典、神保m一郎、講談社学術文庫

 ● 名曲事典、属啓成、音楽之友社

 


 ▼ [ オーディオ 機器 ]

 ● オーディオ Hi テクニック (オーディオ 選書)、斉藤宏嗣 著、音楽之友社

 ● オーディオ の世界が広がる、河村正行、光文社

 ● CD 時代の ステレオ 選び、土屋 赫、ON BOOKS (音楽之友社)

 ● おもしろ オーディオ Q&A ブック、入江順一郎、ON BOOKS (音楽之友社)

 



  << もどる HOME すすむ >>
  読書案内