2001年 3月31日 作成 命題論理 >> 目次 (テーマごと)
2006年 6月 1日 補遺  



命題論理: 命題は要素命題の真理関数である。

 1つの叙述文を 「要素命題」 として扱う。1つの叙述文は、「(1つの) 主語および (1つの) 述語」から 構成される。
 複数の要素命題は、1つの複合命題を構成する。逆に言えば、1つの複合命題 (複文) は有限個の要素命題 (単文) に解体できる。例えば、「佐藤正美は男であり、SE である。」 という文は、複文 (複合命題) である。この文 (複合命題) は、以下の2つの単文 (要素命題) に解体できる。

 (1) 佐藤正美は男である。
 (2) 佐藤正美は SE である。

 この2つの単文は 「かつ (AND)」 という論理定項を使って結ばれて複文を構成している。複文 (「佐藤正美は男であり、SE である。」) が正しいかどうかは、それぞれの単文が正しいかどうかを調べればよい。判断の値を 「true(真)」 と 「 fault(偽)」 の2値とすれば、複数の単文を 「かつ(AND)」 を使って結んで構成された複文は、「全ての」 単文が 「真」 であ るとき、そしてそのときに限り 「真」 である。つまり、「佐藤正美は男である」 が 「真」、かつ 「佐藤正美は SE である」 が 「 真」 であれば、「佐藤正美は男であり、SE である。」 は 「真」 である。
 2つの単文の間に2値 (「真」 と 「偽」) の成立する論理的可能性は、以下の4つの対になる。
 (以後、「true (真)」 を 「T」 と略称し、「fault (偽)」 を 「F」 と 略称する。)


 佐藤正美は男である。
 佐藤正美は SE である。
 佐藤正美は男であり、SE である。



[ 補遺 ] (2006年 6月 1日)

 本節では、命題論理の基本として、以下の 3点を覚えてほしい。

 (1) 1つの複文は、いくつかの単文から構成されている。
 (2) 1つの複文が 「真」 であるのは、それを構成する すべての単文が 「真」 であるときにかぎる。
 (3) 「真・偽」 を判断する一般手続きとして 「真理値表」 がある。

 
 本節では、「要素命題」 を 「単文」 として考えている。そして、1つの複文は、いくつかの単文から構成されていることを述べている。TM (T字形 ER手法) は、この考えかたを起点にしている。すなわち、事業過程のなかで伝達される 「情報 (語-言語で記述されている情報)」 は複文なので、1つの情報を いくつかの単文のあつまりとして編成することができる。そして、「同一の主語」 を指示する単文が、TM (T字形 ER手法) では、「entity」 の主語-述語 (認知番号-性質) とされている。さらに、TM (T字形 ER手法) では、2項関係を前提にして、2つの entity (ただし、「resource」) のあいだで成立する関係を 検証する 「真理値表」 は 「対照表」 として使われている。
 なお、TM は、2値 (「真」 と 「偽」) を前提にしているので、null を データ 演算の対象としない。



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