2003年 7月16日 作成 民俗学 (広告) >> 目次 (作成日順)
2007年12月16日 更新  


[ 読みかた ] (2007年12月16日)

 もの-の生産活動・消費活動に関与する主体 (entity) を考えたら、「企業 (生産者) ─ 商品 (生産物) ─ 市場 (消費者)」 という 3つを考えることができるでしょう。そして、広告は、消費者・利用者に対する プロモーション 活動のひとつであり、商品を対象とした 「商品広告」 と、企業を対象にした 「企業広告」 があります。

 「広告」 に似たことばとして、「PR」 があります。「PR」 は、「広告」 よりも広義の概念であって、プロモーション の主体として、企業以外の組織体 (たとえば、公共機関など) や個人 (政治家、芸能人など) もふくみますが、「PR」 のなかで、企業がおこなう形態を 「企業広告」 といっているようです。「広告」 という ことば は、1872年 (明治 5年) 頃から新聞に出てきて、1987年頃から一般に使われるようになったそうです。

 「広告」 の原型は、江戸時代の 「振り売り (ふりうり、荷物をさげ、あるいは担って、声をあげながら売り歩くこと)」 の口上が、「引札 (ひきふだ、ちらし)」 になって、新聞広告へと発達したそうです。

 ちなみに、「広告」 は、英語の advertisement に対応し、「宣伝」 は propaganda に対応する語で、「宣伝」 は、口頭での メッセージ 伝達もふくまれて、「広告」 よりも意味は広い。

 「広告」 は、世相を知る手段の ひとつでしょうね。
 だから、私は、「広告」 を、「民俗学」 の ひとつの領域として読んでいます。




 ● 図説 日本広告千年史 (古代・中世・近世 編)、大伏 肇 著、日本図書 センター

 ● 図説 広告変遷史、広告変遷史刊行会、中部日本新聞社

 ● 資料が語る近代日本広告史、大伏 肇 著、東京堂出版

 ● 日本傑作広告、大伏 肇、青蛙房

 ● 広告で見る江戸時代、中田節子 著、角川書店

 ● 江戸の看板、松宮三郎 著、東峰書院

 ● 戦時広告図鑑、町田 忍、WAVE 出版

 ● 新聞広告 100年 (上・下)、朝日新聞社 編

 ● 新聞に見る政治広告の歴史、山本武利、朝日新聞社

 ● 案内広告百年史、読売広告社 編、ダヴィッド 社

 ● 求人広告半世紀、リクルート 編、RECUIT


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