2004年 4月 1日 作成 促進 (promotion) >> 目次 (テーマ ごと)
2008年 7月 1日 補遺  

 

 
1. 販売促進は、以下の 4つから構成される。

 (1) 広告
 (2) パブリシティ (publicity)
 (3) 人的販売 (対面販売のこと)
 (4) (狭義の) 販売促進

 
 (狭義の) 販売促進は、[ 広告、パブリシティ、人的販売以外の] セールス・プロモーション のことをいう。

 
2. ISM (インストア・マーチャンダイジング) とは、小売店舗内の販売 ノウハウ のことをいう。

 [ 参考 ]
  非計画購買は日本では 70% 程度である。
  銘柄選択 (と銘柄変更) を加味すれば、 85% 程度が店内で意思決定している。
  店舗内の販売促進 (インストア・プロモーション、ISP ) が大切である。

  [(社)日本 マーケティング 協会 編、「マーケティング、ベーシックス」、同文館、平成 13年 ]

 
3. コミュニケーション 戦略としては、FCB グリッド がある。
  [ FCB (Foote, Cone&Belding) 社が提示した広告 プラニング・モデル である。]

  FCB グリッド は、高関与・低関与と思考・感情を マトリックス にして、広告のやりかたを考える モデル である。

 (1) 思考・高関与 (たとえば、家・家具・車の購入) では、情報提示が きめて となる。
 (2) 思考・低関与 (たとえば、日常家庭用品の購入) では、習慣形成が きめて となる。
 (3) 感情・高関与 (たとえば、洋服・宝石・化粧品の購入) では、イメージ 訴求が きめて となる。
 (4) 感情・低関与 (たとえば、食品・嗜好品の購入) では、欲求的満足訴求が きめて となる。

 
4. 「尺度化戦略」 とは、企業が (新たな) 尺度を消費者に提示する戦略である。

  たとえば、ビデオカメラ の 「パスポートサイズ」 とか、ビール の 「一番搾り」 など。

 





[ 補遺 ] (2008年 7月 1日)

 本 エッセー は、マーケティング の書物を 幾冊か読んで まとめたのですが、キーワード (大切な概念) は、I SM (インストア・マーチャンダイジング) と以下の 4つでしょう。

 (1) PR (Public Relations)
 (2) SP (Sales Promotion)
 (3) 広告 (advertising)
 (4) POP 広告 (Point of purchase advertising)

 私は、マーケティング の専門家ではないので、これらの用語 (概念) のちがいを正確に言うことはできないのですが、おおざっぱに言えば、PR は、「広報」 と訳されていて、社会一般に向けての 「企業の profile」 情報で、「ニュース・リリース」 に近い概念なのかもしれない。ただ、PR を企業活動に限れば、PR とは、「私ども (しかじかの企業) は、かくかくの思想をもって事業を営んでおり、その結実として、これこれの商品を扱っています (あるいは、新たな コンセプトを提示します)」 という案内でしょうね。そうだとすれば、「広告」 という ことば を使えば、「企業広告」 と同義かもしれない。「The Power of Dreams」 とか 「Drive your dreams」 (あるいは、「Make the Style」) とか 「make it possible with canon」 という フレーズ を聴けば、それぞれの フレーズ が、どの企業の キャッチ・フレーズ なのかが直ぐにわかりますね。

 SP は、PR に比べて、文字通りの意味で、「セールス」 に直接関与している概念で、「販売促進」 と訳されていて──略して、「販促」──、PR ・広告・対面販売 以外の販売努力を云います──たとえば、展示会・カタログ・見本販売とか。したがって、SP は、新製品の導入や、既存製品の改良などのように、「製品の USP (Unique Selling proposition、製品の特性)」 を広く知らせるときに ききめ があると云われています。

 「広告」 は、現代の mass-media 時代では、強力な手段でしょうね。私は、かつて、或る企業の宣伝部から依頼されて──企業の宣伝部であって、広告代理店ではないけれど、広告・宣伝に関して、そうとうに有名な宣伝部でした──、「『広告 (企画から出稿・支払 まで)』 を支援する データベース」 を実地に作ったので、「広告」 が どのような しくみ になっているかを つぶさに・詳細に 観る機会に恵まれました。広告を通して形成された 「製品の認知度」 が、実際の売上高に対して、どのくらいの貢献があるのかを計量する経済計算もあるようですが、「製品の認知度」 と購買は、かならずしも、線形関係にある訳ではないでしょうね。ただ、「製品の認知」 が購買の誘因のなかでも、非常に大きな比率を占めることは確かでしょう。SoftBank 社の 「白戸家」 の CM は、最近の広告では出色ですね──あの広告は、売上高に非常に貢献したと想像します。「ジャパネット・タカタ」 の テレビ通販番組も──「広告」 と云うよりも SP なのですが、番組そのものは、商品の説明なので、取り立てて、上出来な広告番組という訳ではないにもかかわらず──、不思議に魅力があって、私は、ついつい観てしまいます。番組のなかで流れる フレーズ 「♪ フリ〜ダイヤル 0120-441-222 ♪」 を無意識に覚えてしまいました。

 POP 広告は、店頭の広告 (購買時点広告) です。割引 セールス の広告を、事前に、新聞紙の 折り込みにしておいて──たとえば、「○○日、感謝祭」 とかの広告を出しておいて──、店頭で 「新聞の広告に記載された商品です」 と広告するとか、あるいは、「テレビ 番組 ×× で話題になった商品です」 というふうに広告する形態です。

 I SM で見事だなあと感心するのは、スーパーマーケット (と、コンビニエンス・ストアー) です。興味深いことに、私の近所にある ふたつの コンビニエンス・ストアー では、商品の陳列棚の配置 (すなわち、カテゴリー 戦略) が違っています。ふたつの コンビニエンス・ストアー ──駅の直ぐ隣にある A 店と、商店街にある S 店──は、立地条件も違うし、店舗の大きさも違うので、商品の陳列に関して、それぞれ、工夫をしています。しかも、コンビニエンス・ストアー は、商品の販売のみではなくて、銀行の ATM を設置したり、公共料金の振り込み所であったり、宅配便の集荷所であったり、書物の配達先などの役割も担っています。私は、税金を払ったあとや、銀行 ATM を利用したあとで、「ついでに」、その場で買い物します──買い物といっても、とりたてて、直ぐに入用しなければならないという品ではないのですが、文具とか夜食や (晩酌の) おつまみ を購入します。それらを買わないときでも、缶 コーヒー を買って帰ります。以前は、宅急便を出すときに、コンビニエンス・ストアー まで運んでいたのですが、ここ数年は、ヤマト 運輸が 家まで集荷にきてくれるので、コンビニエンス・ストアー で宅急便を出すことはなくなったのですが、公共料金を コンビニエンス・ストアー で払うようになりました。というのは、私が使っている M 銀行の支店が所沢市にあるので──私が住んでいる狭山市から電車で 15分くらいの所なので、支店まで足を運ぶのが めんどくさくて、銀行口座で引き落とす手続きをしていないので──、コンビニエンス・ストアー での支払いは便利です。「百円 ショップ」 も商品陳列が上手だと思います。「百円 ショップ」 へ小物を買いにいっても、「ついつい」、ほかの物も買って、たいがい、一回で 1,000 円くらい使ってしまいます。

 さて、データベース・コンサルテーション のような サービス に対して、どのような PR ・ SP をやれば良いのか、、、私の悩んでいる点です。





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