2005年11月16日 作成 工程管理 (ジョブ の優先度) >> 目次 (テーマ ごと)
2010年 2月16日 補遺  

 

 
━■ 基礎概念 ■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 優先規則

 (1) 最短加工時間規則
 (2) A 品目規則
 (3) クリティカル 比率法

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1. プライオリティ 計画と督促

 督促というのは 「例外の」 状態なのである。
 督促の数が増えるにつれて、督促の効果は薄れる。
 フォーマル な プライオリティ 計画に従って、ジョブ の優先度をきめなければならない。

 
2. 優先規則 (priority rule)

 優先規則は以下の 2種類に類別できる。

  (1) 静的な優先規則
  (2) 動的な優先規則

 
 静的な優先規則には、以下の 2つがある。

  (1) 「最短加工時間規則 (least processing time rule)」
  (2) 「A 品目規則 (A-item rule)」

 
 最短加工時間規則は、最短時間で加工しうる仕事を優先するやりかたである。
 A 品目規則は、単価の高い物 (high annual dollar item) を優先するやりかたである。
 静的な優先規則は、プライオリティ というものは従属的なものであることを考慮していなかった。

 動的な優先規則として、クリティカル 比率 (critical ratio) 法がある。
 [ クリティカル 比率の調査は、通常、週ごとに実施する。]

  (1) 以下の比率を使う。

    - 比率 A (手持量 ÷ 発注点)
    - 比率 B (残りの計画 リードタイム ÷ 計画 リードタイム)
    - クリティカル 比率 (比率 A ÷ 比率 B)

  (2) クリティカル 比率は以下のように判断される。

    - 1 より小さければ督促対象である。
    - 1 より大きければ猶予対象である。
    - 1 であれば スケジュール 通りである。

 クリティカル 比率を従属品目に使ってはいけない。
 従属品目は、通常、大量に払い出すので、払い出し時点では、すでに、比率 A は 1 以下になっている。
 払い出し時点では、比率 Bは、まだ、1 である。
 したがって、クリティカル 比率は、当然、1 以下になって督促対象になってしまう。

 
3. 納期に基づく クリティカル 比率

 MRP が普及するにつれて、クリティカル 比率は、「納期 (あるいは完了予定日)」 を使うようになった。

 {納期 (完了予定日) − 今日の日付} ÷ 残りの計画 リードタイム



[ 補遺 ] (2010年 2月16日)

 取り立てて補遺はいらないでしょう。
 以前に説明した 「工程管理 (ディスパッチ・リスト)」 を参照してください。





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