2007年 1月16日 特論-1 J.D. Warnier 氏、E.F. Codd 氏と P. Chen 氏 >> 目次に もどる
2011年12月16日 補遺  


 経営過程を対象とする システム 作りの技術では、標題に記した 3人の技術が、後世、多大な影響を及ぼした。この 3人のほかにも、バックマン 氏をくわえても良いと思う。この 3人のなかで、私は、ワーニエ 氏と コッド 氏の二人から学ぶ点が多かった。特に、コッド 氏の論文から学習した点は多かった。

 私は、コンピュータ 関連の書物を--プロダクト の マニュアル を除けば--ほとんど読んでこなかった。「ほとんど読んでこなかった」 という意味は、人並みに読んではきたが--たとえば、私の書物のなかで参考文献として記載されている書物を読んではきたけれど--、それらの書物を読んだあとで、後々まで所蔵して、くり返して読む書物は、まず、なかった、という意味である。したがって、そういう書物を捨てたので、いま、書斎には、コンピュータ 関連の書物は、ほとんど、ない。
 そういう取捨選択をしてきたなかで、いまでも、所蔵している文献が、ワーニエ 氏と コッド 氏である。この 2人の理論を丁寧に学習してしまえば、システム・エンジニア として、「生の」 データ と真っ直ぐに向き合えば良い。

 私は、RDB を日本に導入した張本人の一人であるので、コッド 氏の理論を学習したが、コッド 氏の理論を学習する前は、アーサー・アンダーセン で METHOD 1 を教わって Warnier/Orr を学習していた。そして、のちに、ワーニエ 氏の書物を読んで、ワーニエ・メソッド を学習した。コッド 氏の理論を学習する前は、ワーニエ・メソッド が私の仕事で ほとんどの比率を占めていた。

 コッド 氏の理論を学習してからは、コッド 氏の理論が私の考えかたの主流になった。そして、コッド 氏を中核にして、前述した 3人の対応関係を以下のように まとめた。

 (1) コッド 氏と ワーニエ 氏 (セット・アット・ア・タイム 法と レコード・アット・ア・タイム 法)
 (2) コッド 氏と チェン 氏 (論理的意味論と記述的意味論)

 (1) は、「コッド 氏と バックマン 氏」 としたほうが、セット・アット・ア・タイム 法と レコード・アット・ア・タイム 法との対比を際立って示すのかもしれないけれど、私は、スキーマ 構成の観点ではなくて、データ 演算の観点から、集合論演算・リレーショナル 演算と構造的 プログラミング という対比で捉えている。

 (2) は、「黒本」 では、「セット 概念 対 entity 概念」 という記述になっているが、「黒本」 を出版したあとの学習 (意味論の学習) を盛り込めば、「論理的意味論と記述的意味論」 としたほうが良いのかもしれない。ちなみに、私は、チェン 氏の ER手法を技術として認めてはいない。



[ 補遺 ] (2011年12月16日)

 取り立てて補遺はいらないでしょう。

 TM (T字形 ER法の改良版) は、コッド 関係 モデル の意味論を強くした モデル です。すなわち、TM は、コッド 関係 モデル 派 (言いかえれば、「数学の モデル 論 (ゲーデル の考えかた)」 派) です。そして、意味論を補強する際に使った考えかたが ウィトゲンシュタイン の哲学 (および、カルナップ の哲学、デイヴィドソン の哲学)です。







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