日本古典文学 (文学史) >> 目次 (テーマ ごと)


 

 ▼ 中級用の文学史の文献

 ● 日本文学大年表、市古貞次 編、おうふう
  [ 簡約版の 「日本文学年表」 が同じ出版社 (桜楓社) からでている。]

 ● 和歌文学年表 [ 増補改訂 ]、阿部正路 編、櫻楓社

 ● 日本文学史辞典 (古典編) [ 角川小辞典31 ]、三谷栄一・山本健吉 編、角川書店

 ● 日本文学史 (全6冊)、久松潜一編、至文堂
  [ 改訂版がある、と思う ]

 ● 日本文学鑑賞辞典 (古典編)、吉田精一 編、東京堂出版

 ● 日本古典文学研究大事典、西沢正史・徳田 武 編、勉誠社

 ● 古典文学史必携、久保田 淳 編、學燈社

 ● 原典による 日本文学史
  久松潜一・麻生磯次・守随憲治・池田亀鑑・吉田精一・市古貞次 監修、河出書房

 ● 編年体 日本古典文学史、雑誌「國文學」第22巻第3号臨時号、學燈社

 ● 古典文学 書き出し結び総覧、石黒吉次郎 監修、日外アソシエーツ
  [(上)物語・近世小説、(下)日記・紀行・随筆・演劇 ]

 ● 日本文学史、小西甚一、講談社学術文庫

 ● 日本文学史序説 上・下、加藤周一、筑摩書房

 ● 日本の艶本・珍書 総解説、自由国民社

 ● 本朝 艶本艶画の分析鑑賞、高橋 鐵 著、有光書房

 ● 続 秘められた文学、至文堂
  [ 國文學 解釈と鑑賞 4月臨時増刊号 昭和42年。]

 ● 新編 秘められた文学、吉田精一 編、至文堂
  [ 国文学 解釈と鑑賞 3月臨時増刊号、昭和58年。]

 

[ 読みかた ] (2005年10月16日)

 文学史の辞典は、(有職故実の辞典と同じように、) ぜひとも、1冊、てもとに置いてください。
 ぼくは、個人的には、「日本文学大年表」 (市古貞次 編、おうふう) と、「日本文学史(全6冊)」 (久松潜一 編、至文堂) を愛用しているのですが、「通史」 を学習するには、まず、(高校生用の学習参考書ですが、前回 「入門編」 のなかで記載した) 「ヒ゛シ゛ュアル 解説 原色 シク゛マ 新日本文学史」 (秋山 虔・三好行雄 編著、文英堂) の一読を、お薦めします。その 「はじめに」 は、以下のように綴られています。

   日本文学史と名づけられる書物の数は、はなはだ多い。しかしながら、文学史とは何か、また文学史は どの
   ように学ばれるべきかについての明確な意識につらぬかれた書は、いたって少ない。単に 作家と作品や文学
   に関する諸事項についての知識を、それらの生起した時間的序列に従って蓄えるのが文学史学習の目的では
   あるまい。

   (略) しかし、そのことは、過去の時代の文学遺産を、現在の我々の立場から ほしいままに鑑賞したり解釈
   したりしてよいということではない。過去の文学を現在の経験として存在させるということは、それらを現在
   に引きすえようとしても、そのことを拒否する それぞれの固有性に目を開き、過去の文学と我々との間の距離
   を自覚し、両者を見直す往反運動を重ねることによって、過去から現在へと連なる血脈をさぐりあてるという
   作業なしに不可能なのである。
   本書は、現在の我々が過去の文学と そのような関係を正しく取り結ぶための指針の書として編まれたのであり、
   そうした目的のもとに、全時代にわたる文学の諸事実を歴史的に体系だてたものである。

 本書は、高校生用の副読本 (総 ヘ゜ーシ゛ 数は、250ヘ゜ーシ゛) だけれど、以上に引用した 「はじめに」 を読めば、古文を愛する人たちが読んでも、読み応えがあるでしょう。しかし、「はじめに」 のなかに提示されている問題意識を、はたして、高校生は、理解できるのかしら。

 秘籍 (艶本、珍本) は、「気晴らし」 として読んでください (笑)。英語を学習する際、ホ゜ルノ を読めば、学習が捗るなどというふうに、気を衒った言いかたをしていた ミーハー 本がありますが、ホ゜ルノ のなかで使われている語彙を覚えても、さほど、役に立たないでしょう (苦笑)。ホ゜ルノ のなかでも、たしかに、一般的な会話文が綴れていますが、語感を養うには、やはり、ちゃんとした文学を読んだほうが効果的・効率的です。ちゃんとした書物を読んで語彙力・語感を養って、「気晴らし」 として、ホ゜ルノ を読めばいいのであって、まことしやかに、ホ゜ルノ を読めば速習できるなどということを言う人の知性を、ぼくは疑います。
 ぼくも、秘籍 (艶本、珍本) を読みます (読んでいるから、「読書案内」 に記載しているのですが--笑)。たとえば、江戸時代の秘籍 「阿奈遠可志 (あなをかし)」 は、単なる 艶本ではなくて、読後に、「人性の 軽率さ・やるせなさ・悲哀」 を感じて、涙が流れてきます (実際、ぼくは、読んで泣きました)。「『阿奈遠可志』 は艶本だから」 と馬鹿にしないで、一度、読んでみてください。しかし、いずれにしても、秘籍 (艶本、珍本) は、「気晴らし」 として読み流すのが無難でしょうね。




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