思想の花びら 2010年 2月16日


 ●  ヒルティ (哲学者) のことば

  あらゆる野心家のうち、教養ある者が最も不幸である。かれらが、まだ攀 (よ) じ登ろうとする梯子の下段にあるときは、上段い立つひとに対する嫉妬にさいなまれる。これはあらゆる感情のなかの最も惨めなもので、いちばん卑しいものに見える。かれらが梯子のやや上段に立つならば、後進者にたいする恐怖の念に絶えず苦しめられる。のみならず、成功の機会もまたけっして多くはない。十人の野心家のうち、たかだかひとりがその希うところの目的を達するにすぎぬ。

 



 ●  中江兆民 (思想家) のことば

  それ商徳とも称すべきは機敏と信用と耐忍との三の者なり、然れども之を口に知りて心に知らざるの輩世間甚だ多し、(略) この三徳具はりて始めて真商の冠詞を蒙らしむことを得べし。

 


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