2002年 1月15日 「HDR-DTL」 と 多義 (繰返項目) >> 目次 (作成日順)
  ● QUESTION   「HDR-DTL」 と 「多義 (繰返項目)」 は、どう違うのか。
  ▼ ANSWER   「HDR-DTL」 は entity であり、多義は アトリビュート である。
2007年 2月16日 補遺  



 (1) 「HDR-DTL」 は、(認知番号を附与された) entity である
 (2) 「多義 (繰返項目)」 は、entity の1つの性質 (アトリビュート) である

 
 「HDR-DTL」 の DTL と 「繰返項目」 は、aRb を関数 [ R (a, b) ] と解釈する立場から言えば、同じ 「従属関数」 としての扱いとなる。しかし、T字形 ER手法では、それらを別々に扱う。

 「HDR-DTL」 では、「関係が、そのまま、モノ となる」。
 したがって、DTL は、(identifier を附与された単独の) entity なのである。

 いっぽう、「多義 (繰返項目)」 は、「種別 コード」 を使って識別される(entity として成立している集合のなかの) 1つの性質である。1つの性質が 「多義」 になっているので、一義にするための コード である--たとえば、「単価種別 コード」 を想い出してほしい。種別 コード の値が 「1」 を 「正単価」 とし、「2」 を 「割引単価」 とする。

 以上から判断して、「HDR-DTL」 の DTL は、或る一時点において、「同時に」 成立するが、「種別 コード」 は、(多義を解消するための コード だから) 或る一時点において、(種別 コード を使って区別された) 性質が 「同時に」 成立することはない。この点を べつの言いかたをすれば、DTL は HDR の 「論理和」 を形成するが、「種別 コード」 は 「論理和」 を構成することはない。□

 



[ 補遺 ] (2007年 2月16日)

 「区分 コード と種別 コード」 に関して、前回 (2007年 2月 1日の補遺) で、私の間違いを訂正しました。その訂正を前提にすれば、本 エッセー で綴られている所見も訂正しなければならない。本 エッセー の結び (「以上から判断して」 の以後) は間違いなので、訂正します。

 前回 (「区分 コード と種別 コード」」、2007年 2月 1日の補遺) のなかで、以下のように訂正しました。

 「同じ認知番号」 を使っている メンバー を並べるために 「種別 コード」 が使われ、「区分 コード」 は、すでに、ちがう認知番号を使って メンバー が並べられているなかで、サブセット を構成すると考えたほうが妥当かもしれない。

 そして、「並び」 の関係が、「OR 関係」 か 「AND 関係」 か という点が、「多義」 と 「HDR-DTL」 のちがいです。
 すなわち、多値関数が、

 (1) 「OR 関係」 であれば、「多義」 である。
 (2) 「AND 関係」 であれば、「HDR-DTL」 である。




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