2002年10月 1日 作成 禅・仏教 (全般) >> 目次 (作成日順)
2007年 3月 1日 更新  


 禅・仏教の全般に関する文献を紹介する。

 仏教全般を対象とすれば (あるいは、もっと限定して、禅全般にしても)、多数の文献が出版されているので、仏教を研究している専門家でないかぎり、系統だった読書をすることはできないと思う。

 以下に紹介する文献は、小生 (佐藤正美) が興味のままに集めて読んでいる文献であって、仏教を系統的に研究することを目的とした文献 リスト ではない。



[ 読みかた ] (2007年 3月 1日)

 仏教に関する読書の手順として、私は、まず、入門書を読んで、仏教の全体像を知って、それから、道元禅師の著作を読んだ訳ではない。逆に、まず、道元禅師の著作を読んで、次第に、読書範囲を広げていったという読みかたをしました。この読みかたは、「研究」 を目的とした読みかたではないでしょうね。

 私は、新たな学習を始める際、かならず、その領域の入門書を、まず、読んで、全体像 (体系) を把握して、そのなかから学習しなければならない的 (まと) をしぼるのですが、哲学・宗教・芸術では、逆の やりかた を選んで、まず、「個人」 の著作 (たいがい、全集) を読み込んで、それから、読書範囲を次第に広げていきます。ただ、仏教に関する書物を読んでいたら、「唯識」 を どうしても知らなければならないことに気づいて、「唯識」 の入門書を読んだ次第です--「唯識」 は、非常に難しい、、、いまでも、理解できていない。

 禅に関しては、日本曹洞宗の宗旨を敬って、道元禅師の全集と澤木興道老師の全集を読み込んでいます。ただ、ここには記載しなかったのですが、かつて、臨済宗の系統で、原田老師・安谷老師も読ました--ここに記載しなかった理由は、宗派がちがうというのではなくて、原田老師の著作も安谷老師の著作も実家 (富山県) のほうに送って、いま、書斎に置いていないので、著作を正確に引用できなかったからで、他意はないです。

 私は、いま、荻生徂徠 (儒学者) の著作を読み始めたのですが--かれに惹かれる点が多いのですが--、荻生徂徠は、釈迦や仏教を信じていなかった。その理由を、「答問集」 や他の著作のなかで述べています。仏教を信奉している私は、いっぽうで、荻生徂徠にも惹かれていて、荻生徂徠が仏教に対して指弾した点を軽視しないで、今後、丁寧に検討したいと思っています。私は、雲水の生活 (あるいは、僧堂での生活) に憧れています。そして、そういう 「衆 (samgha)」 の生活形態は、荻生徂徠の云う 「道」 と相いれない。
 私の人生を振り返ってみたら、そもそも、この 2つの 「道」 のあいだで、私は、いつも、揺れていたようです。

 





 ▼ [ 禅 (全般) 入門編 ]

 ● 禅の本 (BOOKS ESOTERICA 3)、学研

 ● 坐禅のやり方、西嶋和夫、仏教社

 ● 日本の伝統 禅の生活、佐藤幸治 (文)・葛西宗誠 (写真)、淡交新社

 ● 図説 禅のすべて、鈴木大拙 監修、篠原壽雄・佐藤達玄 共著、木耳社

 ● 雲水日記 [ 原色版 ]、佐藤義英、春秋社

 ● ZEN COMICS (T、U)、Ioanna Salajan、TUTTLE

 ● The Wisdom of ZEN、Marc de Smedt、ABBEVILLE PRESS

 




 ▼ [ 仏教 (全般) 入門編 ]

 ● [ 総解説 ] 仏教経典の世界、自由国民社

 ● 唯識思想入門、横山紘一、第三文明社 レグルス 文庫

 ● 唯識入門、高崎直道、春秋社

 ● 仏像鑑賞の基本、久野 健、里文

 ● [ 図解 ] 仏像のすべて、花山勝友 監修、PHP 研究所 編、PHP

 




 ▼ [ 禅 (全般) 中級編 ]

[ 澤木興道老師の著作 ]

 ● 澤木興道全集 (19巻、別 2巻)、大法輪閣

 ● 道元禅参究、筑摩書房

 ● 道元禅の神髄 (「谿声山声」 の巻講話)、誠信書房

 ● 禅談、大法輪閣

 ● 観音経講話、誠信書房

 ● 禅とは何か (証道歌新釈)、誠信書房

 ● 禅に聞け (澤木興道老師の言葉)、櫛谷宗則 編、大法輪閣

 ● 澤木興道 禅を語る (澤木興道講演集)、成田英道 編、大法輪閣

 ● 澤木興道 聞き書き (ある禅者の生涯)、酒井得元 編、講談社学術文庫

 
[ 日本の禅語録 ]

 ● 日本の禅語録 2 (道元)、寺田 透、講談社

 ● 日本の禅語録 4 (義雲)、篠原壽雄、同上

 ● 日本の禅語録 5 (瑩山)、田島柏堂、同上

 ● 日本の禅語録 9 (大智)、水野弥穂子、同上

 ● 日本の禅語録 18 (面山、卍山)、鏡島元隆、同上

 ● 日本の禅語録 20 (良寛)、入矢義高、同上

 ● 公案禅話 (禅・悟りの問答集)、伊藤古鑑、大法輪閣

 
[ 中国の禅語録 ]

 ● 禅家語録 (T、U)[ 世界古典文学全集 36、36 ]、筑摩書房

 ● 禅語録 (世界の名著 18)、柳田聖山 責任編集、中央公論社

 ● 中国撰述経典一 (円覚経)、柳田聖山、筑摩書房

 ● 中国撰述経典二 (楞厳経)、荒木見悟、同上

 ● 訳註 禅苑清規、鏡島元隆・佐藤達玄・小坂機融、曹洞宗宗務庁

 ● 趙州録 (禅の語録 11)、秋月龍a、筑摩書房

 ● 六祖壇経 (禅の語録 4)、中川 孝、同上

 ● 無門関 (禅の語録 18)、平田高士、同上

 ● 大慧書 (禅の語録 17)、荒木見悟、同上

 ● 馬祖の語録、入矢義高 編、禅文化研究所

 ● 碧巌録、増水霊鳳、宝文館

 ● 六祖大師法宝壇経、伊藤古鑑、其文堂

 ● 臨済禅師語録、臨済禅師奉讃会、妙心寺小方丈

 




 ▼ [ 仏教 (全般) 中級編 ]

[ 仏典(仏教全般)]

 ● 仏典の読み方、金岡秀友、大法輪閣

 ● ブッダ のことば (スッタニパータ)、中村 元 訳、岩波文庫

 ● 大乗仏典 (世界の名著)、長尾雅人 責任編集、中央公論社

 ● 八宗綱要、凝然大徳 著、鎌田茂雄 全訳注、講談社学術文庫

 ● 現代語訳 天台小止観、関口真大 訳、大東出版社

 ● 般若経 (仏教経典選 2)、平井俊栄、筑摩書房

 ● 法華経 (上・中・下)、坂本幸男・岩本 裕 訳注、岩波文庫

 
[ 聖徳太子 ]

 ● 聖徳太子集 (日本思想大系 2)、家永三郎・藤枝 晃・早島鏡正・築島 裕、岩波書店

 ● 聖徳太子集 (日本の名著 2)、中村 元 責任編集、中央公論社

 ● 聖徳太子小事典、石田尚豊 編集代表、柏書房

 ● 聖徳太子(創元社選書 113)、亀井勝一郎、創元社

 ● 聖徳太子、上原 和、東洋美術選書

 ● 聖徳太子新論、岡田文秀、(自費出版?)

 [ 久米邦武 博士の 「聖徳太子実録」 を読んでおかなければならないのでしょうが、小生は読んでいない。]

 




 ▼ [ 聖典集、写真集、ビデオテープ、カセットテープ ]

[ 写真集 ]

 ● 草笛禅師 (横山祖道 人と作品)、横山祖道遺稿刊行会 編、紀尾井書房

 ● 永平寺、井上清司 (写真)・桜井秀雄 (文)、曹洞宗宗務庁

 ● 永平寺、八木源二郎 (写真)・青園謙三郎 (文)、永平寺奉讃会

 
[ 聖典集 ]

 ● 仏教聖典 (増補版)、東京大学仏教青年会、三省堂

 ● 曹洞宗日課勤行聖典

 ● 曹洞宗檀信徒勤行 (付 カセットテープ)、大本山永平寺 監修・読誦、日本仏教普及会

 
[ ビデオテープ、カセットテープ ]

 ● 禅 [ ZEN ] 只管打坐瞑想 (カセットテープ)、日本 フォノグラム

 ● ZEN 禅 Introduction to Zazen (Sitting Meditation) (ビデオテープ、英語、VHS)、HURRICANE VIDEO

 [ 以下は、テレビ 番組 (NHK) から小生が作成した ビデオテープ である (VHS)]

 ● 坐禅・托鉢 (村上光照)

 ● 禅の世界 (臨済宗 正眼僧堂)

 

  << もどる HOME すすむ >>
  読書案内