思想の花びら 2019年 7月 1日


 ●  アラン (哲学者) のことば

  一つの書かれた思想から、もう一つの書かれた思想を、対象に無関心で、引き出すことは悟性にゆるされてはいない。有名な同一性の原理は、論理の研究において、ただ確定した言語だけに働きかけて認識の世界をひろげようとする理論家への警告として、おのずから姿を現わすのである。知覚を欠いたあらゆる推論は、精妙になるにしたがって必ずあやまりをふくんでくるようになる。

 



 ●  亀井勝一郎 (批評家) のことば

  一刻も早く悟りや幸福や解決がほしいのである。出来るだけ安全な道をとほつて、しかも他人の尊敬をかちえたいものは、聖典や古典を語るがいゝ。求信の途上において虚栄に見舞はれないものは稀であらう。聖典や古典の権威にふれて、小心な人間が抱く幻想ほど手に負へぬものはない。無神論とは別の意味で、神を己が幻想とすることはつねにありうるのだ。

 


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