思想の花びら 2022年 4月 1日


 ●  アラン (哲学者) のことば

  思うに、正しい精神とは、小さな事物や小さな不幸をたいしたこととは思わぬ、人間のそうぞうしさとか不幸とか阿諛とか軽蔑さえもたいしたこととは考えぬ精神だ、そういうことはまっすぐな精神がどう扱っていいか知らぬものだ。

 



 ●  亀井勝一郎 (批評家) のことば

  自由とは何か。パンを得る自由もそのひとつにちがいないが、同時に魂を束縛されないという条件を伴わなければならない。しかし現実的には、パンの保証のあるところ必ず制約がある。それが働くときの義務であるならよい。逆に人々の信仰や思想への制約を伴うとき、人は名目の如何にかかわらず奴隷となる。制約をもたらすものは、国家権力である場合もあり、職業機構であることもある。強制力とはみえない強制力もある。

 


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