2023年 1月15日 「2.3 「情報」(文字列)に対して論理規則を...」 を読む >> 目次に もどる


 モデルとは、「事実 (言い替えれば、文字列)」 (定義域) を写像した形式的構造 (値域) です。写像というのは、「変換」 とか 「関数」 とも云います。写像 (関数) は、2つの集合 (定義域と値域) のあいだの対応関係では、全射 (集合の対応) と単射 (元の対応) が基礎になっていて、「情報 (文字列)」 と形式的構造は全単射 (全射かつ単射) を基本形としています──すなわち、値域では、1つの項は 1つの値を充足するというのが基本です。

 事業過程・管理過程を対象にした モデル では、ユーザが意味を伝えている 「情報(文字列)」 (定義域) を集めて、その情報をそれぞれの 「主題」 ごとにまとめる。そして、情報のなかの重複する単語を排除した一組、すなわち1つの単語は1つの値を充足するという形にするのです。この形のことを正規形といいます。

 正規形を作る写像関数は、勿論、論理規則すなわち関数の規約に従った無矛盾な公理系でなければならない。本書では、事業過程・管理過程を対象にして、その公理系 (モデル 作成技術) を明らかにすることを目的としています。なお、本節では 「主題」 とは何かについて記述 (定義) していません──「主題」 の定義は後述します (2.11 で述べます)、ここでは事業のなかで管理対象となっている 「個体 (モノ)」 というくらいに思っていてください。 □

 




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