2019年10月 1日 「4.3.6 データ・モデル における部分集合の扱い」 を読む >> 目次に もどる


 「区分 コード」 に従って 「切断」 された複数・多数の部分集合には交わりはない──「排他的 OR」 関係であって、AND 関係は認められない。証明は次のとおりです──

 1. 集合 M のなかの エレメント a1 を選び、 a1 と同値となるような すべての x を集合 K (a1) で表す。

 2. M のなかに K (a1) に属さない エレメント a2 が存在しているときに a2 と同値な エレメント 全体の集合 K (a2) をつくる。

 3. もし、K (a1) と K (a2) の両方にふくまれる エレメント b が存在したならば、

  (1) a1〜b, a2〜b.

  (2) 対称律によって、a1〜b, b〜a2.

  (3) 推移律によって、a1〜a2.

 したがって、a2が K (a1) に属することになって、仮定に反する。故に、K (a1) と K (a2) は共通部分を有しない。

 もし、ひとつの集合の部分集合が複数・多数 存在すれば──それらの部分集合の数を N とすれば──、2N の 「場合分け」 をしなければならない [「集合族」 を考えれば、2N になることは直ぐに わかるでしょう、たとえば 部分集合が 3つ存在すれば集合族は 23 となる ]。部分集合のあいだに AND 関係を認めれば、プログラム は 2N の分岐 (IF ステートメント) を書かなければならない。すなわち、書かなくてもいい (無駄に膨大な数の) ステートメント を書くことになる。もし、部分集合のあいだに AND 関係が存在するのならば、しかるべき措置 (AND 関係を排除する措置) を とらなければならない──モデル TM では、「対照表」 を使って対応する。 □

 




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