思想の花びら 2023年 9月15日


 ●  アラン (哲学者) のことば

  誓言は決して自由意志を束縛するものではない、それどころか自由意志を使用するようにうながすものだ。だれでも、なにかであると誓言するのではなく、なにかをする、なにかを望むと誓うからだ。すべての誓言は情熱に負けまいための誓言だのだ。

 



 ●  亀井勝一郎 (批評家) のことば

  「何処で死が我等を待ってゐるかわからない。だから到る処で之を待たうではないか。死の準備は、自由の準備である。死を学びえたものは、屈従を忘れる。死の道(さとり)は、あらゆる隷属と拘束とから我等を解放する」
  私の心ひかれるのは、モンテーニュ は死を語ってそこにいささかも厭世的なひびきのないことである。むしろ愉快そうに、死を直面し、死に呼びかけ、死をためし、死をくすぐっているようにさえみえる。愛と戯れるように死と戯れている。これこそまさに 「自由人」 というものではなかろうか。しかも悟ったような顔は全然ない。軽やかに、時には陽気に死を語っている。興味をもって彼は死を語っている。

 


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